医療改悪の14日採択がねらわれる重大局面にあたり訴えます
全日本民医連会長 肥田泰
医療改悪、有事法制の阻止のためにご奮闘されているみなさん。
私たちの運動と国民世論によって、有事法制と医療改悪法案だけでなく郵政関連法案、メディア規制法案など小泉内閣が今国会の重要法案と位置付けた法案は、現時点ではいずれも成立の見通しがまったく立たない状況にまで追い込んでいます。
医療改悪法案については、2500万筆を超える署名、574の地方議会の反対決議、1800万枚の折り込みチラシ、昨年の日比谷野音での10・24集 会、埼玉アリーナでの2・14国民大集会など、かつてない運動の広がりによって、政府与党の衆議院早期通過のもくろみを阻止してきました。
このことは大きな成果ですが、あくまで重要法案の成立をねらう政府与党は、6月19日の会期末を前に、来週中にも医療改悪法案の衆議院厚生労働委員会での採択を画策しています。
ご承知のように、有事法制に対する反対世論は急速に高まり、これに加えて福田官房長官の非核三原則見直し発言、防衛庁個人情報リスト作成問題など、国民 の批判は頂点に達しています。こうしたもとで、小泉内閣の支持率は低下の一途をたどっています。
このように、国民世論が政府与党を追い詰めているもとで、医療改悪法案の衆議院通過を許すことは絶対できません。
不当な会期延長をやめさせ、医療改悪法案を必ず廃案に追い込むために、衆議院段階での重大局面にあたり、来週に向けて一層の奮起を呼びかけます。
一、医療改悪反対を前面に掲げて、有事法制阻止とともに集会、宣伝、署名などの活動を急速に強めてください。
一、「患者・国民に1兆5000億円もの負担増を課す医療改悪法案は慎重審議を、悪法ごり押しのための会期延長はやめよ」の声を、地元選出議員とともに衆議院の厚生労働委員にファックスなども活用して届けてください。
一、11日の参考人質疑など厚生労働委員会の傍聴行動、「6・13会期延長反 対、医療改悪、有事法制阻止決起集会」(18時~、日比谷野音)に多数の参加を組織してください。いのちと健康を守ることと平和を守ることは一体の課題で す。「ストップ有事法制6・16大集会」(16日午後1時~、代々木公園)を成功させましょう。
2002年6月7日
全国労働組合総連合議長 小林 洋二
全国商工団体連合会会長 市川 喜一
新日本婦人の会会長 井上 美代
全国生活と健康を守る会連合会会長 島田 務
全日本民主医療機関連合会会長 肥田 泰
日本生協連医療部会運営委員長 伊藤 一二
日本医労連中央執行委員長 田中千恵子
全国保険医団体連合会会長 室生 昇
日本患者同盟会長 小林 義雄
新日本医師協会会長 菱山 珠夫
中央社保協事務局長 堀 幾雄
(民医連新聞2002年06月07日/号外)