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声明・見解

声明・見解

【要望書2023.10.17】安全・安心の医療・介護を提供するための2024年度(令和6年度)診療報酬・介護報酬改定に係る要望

2023年10月17日

厚生労働大臣  武見 敬三 殿

 全日本民主医療機関連合会
会 長 増田 剛

安全・安心の医療・介護を提供するための2024年度(令和6年度)診療報酬・介護報酬改定に係る要望

<要望趣旨>

 医療機関・介護事業所の経営は、国の社会保障費抑制政策を受けての度重なるマイナス改定の影響により、新型コロナウイルス感染症流行以前から深刻な経営実態にあり、多くの医療機関・介護事業所において、事業を継続するために必要となる利益・資金を確保することが厳しい状況となっています。とくに病院の経営実態は深刻な状況にあり、全日本民主医療機関連合会モニター法人(28医科法人)の経営は、本年第1四半期決算において、経常利益率▲2.6%(▲16.9億円)と前年同期実績3.8%から大幅な減益となり、史上最悪の経営結果となりました。コロナ関連の補助金を含んでも6割を超える法人が経常利益マイナスとなり、このまま推移すれば資金の減少により事業の存立が危ぶまれる事態となっています。また、三病院団体(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会)は、病院の経営状況について「補助金がなければ殆どの病院が赤字経営になる異常な事態である」とし、「診療報酬の構造に問題がある」と指摘しています。日本病院会が呼びかけた「入院基本料の引き上げに関する嘆願書」には、全国では3910病院(9月25日現在)から賛同が寄せられ、多くの病院が国民のいのちを守るために、大幅な診療報酬の引き上げ、医療提供体制の確保を求めています。

 昨年来の物価高騰、水光熱費の大幅な値上がりは、診療報酬・介護報酬が公定価格であるがゆえ、患者・利用者に価格転嫁できず、医療機関・介護事業所の経営に大きな影響を及ぼしています。そのうえに、政府が進める、医療・介護従事者の処遇改善や、2024年4月にスタートする医師の働き方改革、医療DXの推進、感染症対策など費用の増加をともなう課題への対応が求められています。

 全日本民医連は毎年「経済的事由による手遅れ死亡事調査」等にとりくみ、医療・介護現場や地域で起きている深刻な実態について、明らかにしてきました。生活困窮で医療費や保険料が払えず、手遅れとなっていのちを奪われた方は、当会が把握しただけで2022年度46人(2021年度45人、2020年度40人)にのぼりますが、これは氷山の一角です。国民の生存権、健康権保障からみて看過できない事態が蔓延している中、政府は社会保障費を高齢化等に伴う「自然増」の伸びを圧縮、後期高齢者窓口負担増等により、社会保障費の公的負担を削減し、国民にさらなる負担を強いる一方で、防衛費を異常な規模で増額しています。

 医療・介護は、社会的共通資本であり、コロナ禍の教訓を踏まえれば、経営や運営に平時から一定の余力が必要なことはあきらかです。防衛費の増額ではなく、経済的理由で医療や介護を受けることができない人びとが、無差別・平等に医療や介護を受けられるための必要充足の原則による公的制度の拡充と、国民にとって安全・安心の医療・介護を提供するための診療報酬・介護報酬の大幅な引き上げを強く求めます。あわせて、報酬の引き上げが国民負担にならないよう、国庫および事業主負担(中小企業を除く)を増やし、国民の保険料負担の引き下げや一部負担金の軽減を求めます。
 つきましては、2024年度診療報酬・介護報酬改定に向け、以下の通り要望します。

I.基本要望項目

 医科診療報酬・歯科診療報酬・調剤報酬・介護報酬の大幅な引き上げを行うこと。

【医科診療報酬】

(1)安定的な経営を実現し、医師の働き方改革を進めながらも、安全で質の高い医療を提供できるよう、入院基本料、初・再診料等、基本診療料の評価を見直し、診療報酬の大幅な引き上げ行うこと。
(2)新型コロナウイルス感染症に対する感染対策の継続と新興感染症に対応した感染対策を継続できる診療報酬へ反映させること。流行初期医療確保措置の協定を締結した医療機関だけでなく、地域の医療機関が必要な感染対策を講じることができるよう平時から診療報酬で評価すること。
(3)医療DXの推進について、医療の質向上のための電子カルテ、オンライン資格確認システム、電子処方箋等、情報システムの導入、維持管理、更新、医療情報の共有、サイバー攻撃等への対応について、診療報酬上の適切な評価をすること。
(4)地域における医療、介護、福祉施設との連携を促進していく観点から、連携して入院医療・外来医療・在宅医療・介護サービス・歯科等を提供することに対し、診療報酬上の評価をさらに高めること。「特別な関係」要件については撤廃し、適切な連携の実態に応じて、施設要件や加算算定を可能にすること。
(5)特定の職種に限定しない賃金引き上げ等の処遇改善が実施できるよう、労働に見合った診療報酬の引き上げを行うこと。かつ、特定の職種、特定の病院・職場に限定した報酬制度に馴染まない看護職員等処遇改善評価料は、分断を招くため廃止すること。
(6)保険診療の縮小につながる混合診療を行わないこと。保険外併用療養費(評価療養・選定療養)は混合診療を一部解禁したものであり、廃止すること。新設された紹介受診重点医療機関での紹介状がない患者に対する外来受診時の定額負担徴収義務化は撤廃し、施設基準の届出事項に選定療養等の実施を要件としないこと。
(7)治療の一環であるにも係わらず、30年近く据え置かれたままの入院時食事療養費を引き上げること。患者負担については、引き下げること。
(8)マイナンバー保険証提示により診療報酬に差があることは、保険診療と何ら関係のない事であるため撤廃すること。

【歯科診療報酬】

(1)安全・安心な歯科医療を提供するために医療技術の評価を見直し、歯科診療報酬の大幅な引き上げを行うとともに、施設条件によって点数に差をつけ「一物二価」となるような診療報酬制度を改善すること。
(2)材料費高騰への対応と時間的ゆとりのある診療を補償し、十分な感染予防対策を実施できるよう、初診・再診料の引き上げを行うこと。
(3)医科・歯科・介護の連携を促進するために歯科診療報酬の算定要件を緩和・拡大すること。また「特別な関係」を撤廃し、全ての施設において歯科訪問診療料が算定できるようにすること。
(4)衛生士業務の点数引き上げとともに病院や介護施設における衛生士業務を評価し、算定を可能にすること。
(5)歯科技工士業務の評価を明確にして、歯科技工所の経営が成り立つ診療報酬制度とすること。
(6)衆議院厚労委員会で採択された子どもの歯科矯正の保険適用拡大を実践すること。
(7)エビデンスのある多くの自費診療を適正に評価された点数で保険適用すること。

【調剤報酬】

(1)医薬品の供給不安定への対応、物価高騰の影響などで、保険薬局の運営と経営が厳しい状況にあるため、調剤報酬の引き上げを行うこと。
(2)医薬品の安定供給については、医薬品の供給困難により、薬物療法への制限が出現している。毎年薬価改定となってから、後発医薬品メーカーの不祥事と流通問題が多発し、薬局の業務量は、医薬品供給への対応で増加し、疲弊している。このような医薬品流通困難は、まさに国の医療システムが十分機能していない状況を反映しており、国民のいのちと健康を守ることを優先とした早急な対応をすること。
(3)地域支援体制加算算定の要件については、2022年報酬改定において算定要件が変更となったものの、全薬局の算定率が4割も満たない状況が続いている。特に調剤基本料別となっている現要件は、基本料によって算定の難易度に大きな差があり改善すること。
(4)後発医薬品調剤体制加算は、後発医薬品の流通困難を受け、後発医薬品から先発医薬品への変更を余儀なくされる場合もあり、安定供給となるまで使用率区分の見直しを検討すること。
(5)対人業務に係る加算等については、かかりつけ薬剤師ではなく、かかりつけ薬局とすること。外来服薬支援料、特定情報提供料、調剤後服薬管理指導加算など、対人業務を充実させ、医療連携・薬薬連携を進める業務を評価し、点数の引き上げを行うこと。
(6)在宅患者訪問薬剤管理指導料をについて。個人宅へでの訪問指導など、業務量に見合うよう点数を引き上げること。

【介護報酬】

(1)介護予防も含め、全ての介護サービスで基本報酬のサービス単価を8%以上へと大幅に引き上げること。基本報酬引き下げでの「加算創設」など加算偏重の報酬体系の抜本的に見直すこと。
(2)区分支給限度額の撤廃に向け、当面は各区分支給限度額を3割以上引き上げること。また、区分支給限度額を超える場合でも、サービス担当者会議等で必要性が認められる場合は、超えた分も介護保険サービスとして扱うこと。また、処遇改善加算など区分支給限度額の適用外加算を大幅に増やすこと。
(3)各種変更届等を大幅に簡素化すること。併せて届け出期間は実情にそった期間に延長すること。
(4)加算等での「ローカルルール」は廃止すること。
(5)感染対策に関する報酬を全てのサービスに新設すること。
(6)エネルギー価格の高騰、人件費の上昇をはじめとする急激な物価・賃金高騰の状況を鑑み、基本報酬の大幅な引き上げと併せ、別途補助金などの一定期間の特別な財政補填を創設すること
(7)要介護1と2の訪問介護と通所介護を総合事業に移行しないこと

II.個別要求項目

【医科診療報酬】

1-1 初・再診料

【初診料・再診料】

  • 基本的な評価項目であり、医療機関の経営を安定させるため引き上げること。
  • 医師の絶対数の不足の中、専門分化の進行、インフォームドコンセント、膨大な書類作成等、医師の仕事量自体が大幅に増加している。医師労働を適切に評価すること。
  • 同一日に他の傷病について、別の診療科を再診として受診した場合、2つ目の診療科に限らず、受診した全ての診療科で算定可能とすること。

【外来感染対策向上加算】

  • 標準予防策を含む医療機関における感染対策は、まだまだ重要であり、改定による廃止および点数引き下げは行わないこと。

【外来管理加算】

  • 定められた検査や処置を行った場合も計画的な医学管理を行っているため、算定可能とすること。また、外来管理加算を引き上げること。

1-2-1 入院基本料

【入院料全般】

  • 入院基本料本体を医療関係者の処遇改善が行える水準に引き上げること。
  • 地域の医療機関間の連携の中で発展してきた機能分化を壊さないため、2年ごとの診療報酬改定で施設基準や算定要件を大幅に変更することをやめること。

【DPC】

  • 次々と新たな疾患を発症し結果的に治療が長引くようなケースについては、併存病名や副傷病、医療行為での評価がない場合の評価を盛り込むこと。
  • COVID-19をDPCに組み入れ(高額薬剤、重症度、基礎疾患なども評価)ること。
  • (中足骨骨折)手術を行うとDPCⅡの期間が5日短縮されてしまうが、下肢骨折についてはリハビリテーションを要するケースが殆どであり、DPCⅡの期間短縮は現実に即していないため短縮を改めること。

【地域包括ケア病棟入院料(管理料)】

  • サブアキュート等緊急入院はまず外来で様々な検査を行い、必要に応じて急性期病院に紹介又は自院入院となるが、自院入院の場合、外来検査分が入院丸めとなるため、入院初日の検査については出来高算定とすること。

【特別入院基本料】

  • 地域包括ケア病棟では入院してから60日を過ぎると特別入院基本料(607点)と大幅に入院基本料が減額となる。入院日数に係らず必要な医療行為を正当に評価すること

【入院中の他院受診】

  • 病院の機能分化を推し進める一方で、機能を生かした病院間の連携を認めない点数設定をあらため、専門科を受診した場合は減算しないこと。

1-2-2 入院基本料等加算

【感染対策向上加算】

  • 感染対策には多額の人件費と経費が必要なため、大幅に引き上げること。
  • 2022年診療報酬改定で、それ以前の感染防止対策加算1から320点増点されているが、感染防止対策地域連携加算100点と似た趣旨の指導強化加算30点となり、抗菌薬適正使用支援加算100点は加算1の本体の要件に組み込まれた。このため加算1本体の実際の増点は150点と言える。多くの医療機関と連携し地域の感染対策向上に努め、今後も連携医療機関の増加が見込まれるため、増加に見合う評価をおこなうこと。

【急性期充実体制加算】

  • 全麻手術をそこまで行っていなくても、重症者や救急患者の受入れ等で急性期病院としての機能を果たしている病院は非常に多い。全麻手術2,000件以上・緊急手術350件以上を緩和すること。

【入退院支援加算】

  • 障害者病棟においても入院中に入退院支援加算を実施しており、急な転院の場合でも当該加算の算定を認めること。
  • 高齢患者の退院後の調整に対し、MSWや退院調整看護師の仕事を評価すること。

【医師事務作業補助体制加算】

  • 医師の働き方改革を進めるなかで、医師事務作業補助体制加算の見直し・拡大が行われた事は評価出来るが、点数が低く事務員の人件費をカバーしていないため、医師の負担軽減に繋がっている事務労働の評価を見直し、点数を引き上げること。

【栄養サポートチーム加算】

  • 回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟でも栄養サポートは必要であり、特に地域包括ケア病棟はポストアキュート機能を持つため、栄養管理は重要である。栄養サポートチーム加算の算定を可能にすること。

【看護職員夜間配置加算】

  • 夜勤を行う看護師の確保が困難となっている。夜勤を行う看護師の負担に見合うよう、看護職員夜間配置加算1、2を引き上げること。

【看護補助者加算】

  • 介護福祉士など病院の介護人材確保が非常に困難となっており、適切に介護専門職が位置づけられるよう評価すること。

【病棟薬剤業務実施加算】

  • 回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟等の特定入院料においては包括点数扱いにされているが、急性期病棟より入院期間が長い回復期病棟での薬剤師業務を評価する方が患者に対する効果が高いため、加算算定できるよう改めること。
  • 病棟への薬剤師配置は医師や看護師の負担軽減につながっており、薬剤師の配置に係わる評価を充実させること。

【後発医薬品使用体制加算】

  • 特定入院料においては包括点数扱いにされているが、後発医薬品の品質、安全性等の情報を収集し採用決定の体制を整備するため算定出来るようにすること。
  • 後発医薬品の供給が不安定であるため、後発医薬品比率の条件を引き下げること。

【精神科急性期医師配置加算1】

  • 算定要件にある1年間の当該病棟でのクロザピンの導入実績6件以上の要件を緩和すること。

【認知症ケア加算】

  • 高齢化に伴い認知症患者が増加しており、負担増が生じているため、評価を引き上げること。あわせてせん妄に関しても適正に評価すること。

【看護職員処遇改善評価料】

  • 医療機関は多様な職種の協働により機能している。一部の職種のみを処遇改善の対象から除外するような設定は廃止すること。また、全ての医療機関を対象にすること。

【社会福祉士の配置】

  • 社会的困難を抱えている患者を多く受け入れている事への評価として、配置に対する加算または入退院支援加算などの既存の加算に上乗せで評価すること。

【入院基本料等加算の算定要件の拡大】

  • 入院基本料に含まれる入院基本料等加算が多い。入院料に包括するのではなく、医療の質の向上の為にも算定要件を拡大すべき。

1-2-3 特定入院料

【ハイケアユニット入院医療管理料2】

  • 回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟からHCUに転病棟した際、HCU加算が算定できない現在の体系を改めること。それぞれの病棟の役割は違っており、それぞれの病棟を単独で取り扱うこと。

【地域包括ケア病棟入院料】

  • 高齢者の救急対応などが求められているが、救急医療や困難な退院支援などに係わる多くの入院基本料等加算や医学管理料が入院料に包括されている。重症度や退院困難など個別の患者の状態に応じた診療報酬上の評価が得られるよう出来高算定が可能な診療報酬項目を増やすこと。

【回復期リハビリテーション入院料】

  • 新規入院患者の重症度割合や実績指数等による評価は、病態の一側面の評価でしかなく、とりわけ整形疾患患者を優位に評価する尺度となっているため、内科系疾患についても適正な評価ができるよう評価体系を見直すこと。
  • 新規入院患者に占める重症患者割合が入院料1・2は4割以上となったが、重症患者とされない患者でも麻痺の改善等を目指して集中的に入院リハが必要な場合も多く、重症患者割合を担保するためにリハが必要な患者に集中的な入院リハが提供できない状態があるため、重症患者割合を低減すること。
  • HCUや地域包括ケア病棟を経由した場合、その入院日数を引き継いだ回復期リハビリテーション病棟の入棟期限になっている現行報酬制度を改めること。

【緩和ケア病棟入院料2】

  • 透析患者が緩和ケア病棟に入棟するには、透析治療をやめることが条件となっているため透析治療を継続しながら緩和ケア病棟で療養できるようにすること。

【精神科救急急性期医療入院料】

  • 「注6」精神科救急医療体制加算の算定要件として、2024年4月より入院患者の対象で認知症患者は算定対象外となっており、認知症患者が増加している現状の中で、対象外にするのは医療の後退につながりかねないため、認知症患者も対象とすること。

【特定集中治療管理料1・2】

  • 専任の医師が常時集中治療室内に勤務、一時的に当該治療室から離れても差し支えないとされているが、一時的を削除し、柔軟な運用とすること。

2-1-1 医学管理料等

【院内トリアージ実施料】

  • 施設基準は診療所も届出できるが、専任の医師又は救急医療に関する3年以上の経験を有する専任の看護師の配置とされている。また夜間や、休日又は深夜に限られる。施設基準を緩和し、新型コロナ特例で対応した内容の施設基準とすること。

【外来データ提出加算】

  • 紙カルテ運用している事業所にとって外来データ提出加算届出が必須となると、電子カルテ設置、ICD分類できるシステム導入、またそれに精通する事務職員の配置など新たな投資が必要となる。外来データ提出加算届出必須化は行わないこと。

【施設入居時等医学総合管理料】

  • 単一建物診療患者が10人以上の場合、大幅な減点となることを見直すこと。

【診療情報提供料】

  • 紹介先保険医療機関ごとに月1回の算定となっているが、同一の医療機関の複数科へ紹介をする場合や、同月内で病態の変化に応じて再度同一の医療機関や診療科へ紹介する場合もあるため、評価を見直すこと。
  • 紹介先の医療機関が特定できない場合は算定できないこととなっているが、転出等で紹介先が不明でも作成しなければならないため紹介先不明の場合も評価すること。
  • 同一開設者の医療機関同士であっても、患者の転医等に伴う情報共有には様々な手数がかかっており、異なる医療機関で同一保険医が患者を担当するような場合は除き、同一開設者の医療機関間の患者の転医に係わる診療情報提供料の算定不可を見直すこと。

【糖尿病合併症管理料】

  • 看護師が時間をかけて指導し、計画や評価を行っているため、評価を引き上げること。                  

【特定疾患療養管理料】

  • 退院後1か月間は外来受診時に特定疾患療養管理料を算定できないことになっているが、慢性疾患以外での入院もある。また、地域包括ケア病床から退院する場合、退院先が施設等の場合は退院時処方を保険請求することができないため、入院医療機関の持ち出しとして処方するか、処方されても短期間の処方で、退院後1か月以内にかかりつけ医を受診し、十分な指導管理をしても管理料を算定できずに対応するケースがある。初診後、28日後の受診でしっかり医師が療養指導している場合でも、1ヶ月超えないと算定できない。退院後1か月間の算定不可を見直すこと。
  • 慢性疾患のうち、例えば、慢性腎臓病は管理料の対象疾患とされておらず、対象疾患の範囲を拡大すること。
  • 認知症の高齢者の診療について、管理料を設定すること。
  • 皮膚科特定疾患指導管理料との同月算定が認められていないが、それぞれの医師により指導をおこなっているため、同日でなければ算定可能とすること。

【入院栄養指導料】

  • 地域包括ケア病棟はポストアキュート機能を持ち、栄養管理は重要であり、入院栄養指導料も算定できるようにすること。

【慢性維持透析患者外来医学管理料】

  • 同一月に入院と入院外が混在する場合の取り扱い事項で、特別の関係にある保険医療機関は同一の医療機関として扱われるが、医療機関ごととすること。

【薬剤管理指導料】

  • 回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟においても薬剤師が服薬指導に入っているため、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟でも算定できるようにすること。

【退院時共同指導料2】

  • 地域包括ケア病棟での算定も認めること。

2-2-1 在宅患者診療・指導料

【全般】

  • 転院等で、同一月に在宅療養指導管理料を前医で算定している場合でも、指導を行った際には算定可能とすること。

【往診料】

  • 「居宅」以外の在宅医療提供を充実させるため、嘱託医師による往診料算定を可能とすること。

【合同カンファレンス等】

  • 訪問診療開始前の関係機関同士でのカンファレンスや情報交換を行う作業や時間に対して評価すること。結果、在宅診療を行わなかった場合も算定できるようにすること。

【在宅がん医療総合診療料】

  • 悪性腫瘍以外での末期疾患にも評価を拡大すること。

【在宅患者訪問看護・指導料】

  • 特別訪問看護指示により訪問看護利用可能となる対象者と回数を拡大すること。

【在宅患者訪問診療料】

  • 「同一建物居住」の場合203点と評価が大変低く、同一建物の場合5人以上診察しなければ同一建物居住者以外1人の診察よりも低い点数となる。診察内容に差があるわけでもないため、適正に評価すること。
  • 在宅医療の開始に際し、十分な情報収集等準備を行っているにも関わらず、初回訪問時は往診料の算定にとどまっていため、。初回から在宅患者訪問診療料を算定出来るよう変更すること。
  • 特別養護老人ホーム等における療養の給付の取り扱いを改正し、在宅患者訪問診療料の算定可能期間を延長すること。

【在宅時医学総合管理料】

  • 請求区分が単一建物の診療患者数となっており、建物内の往診患者数が増減することで点数が変化するが、患者の診療内容の変化に伴うものではないので見直すこと。

【特別の関係について】

  • 同一法人であっても、引き継ぎや担当者会議でのやり取りは同じであるため、「特別の関係」による加算制限を改善すること。また、同一法人であっても独立して事業活動を行っているため、同一法人という理由で実施した医療・介護サービスで算定が出来なくなることを見直すこと。

【在宅患者緊急時等カンファレンス料】

  • 同日に診療を行ってはいけないため、カンファレンスのためだけに医師が参加する時間を作るの困難であるため、訪問診療の際にカンファレンスを実施し、同時に算定することを可能とすること。

【在宅患者連携指導料】

  • 在医総管および施医総管、在がん総診算定患者での算定も認めること。

【在宅自己注射指導管理料】

  • 往診時に、緊急に在宅自己注射導入が必要な場合もあり、初回から2回以上の指導が必要の要件を緩和し、1回目の指導から算定可能とすること。

【在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料】

  • 算定期間が最初に算定した日から起算して1年となっているが、1年を超えて半固形栄養剤を投与する場合もあるため、期間を定めないこと。

【在宅療養指導料】

  • 月1回の上限ではなく、指導した回数を算定可能とすること。また、在宅療養管理予定患者への指導も算定可能とすること。
  • 同一の患者に2以上の在宅療養指導管理を行っている場合は、主たる指導管理のみの算定となっているが、1つしか算定できない場合は診療材料など病院の持ち出しが診療報酬の評価を超過する場合があるため、2以上の指導管理を行う場合の評価を見直すこと。

【施設入居時等医学総合管理料】

  • 在宅時医学総合管理料と施設入居時等医学総合管理料と内容は同じものを提供しているのに居住場所が違うだけで点数に差が設けられている。施設入居時等医学総合管理料を在宅時医学総合管理料と同等までの点数引き上げること。

2-2-3 薬剤料

【高額薬剤の包括除外】

  • 高額薬剤の使用が転院調整の妨げとなっているため、高額薬剤を包括除外とすること。

2-3-1 検体検査料

【検査料】

  • 同月の2回目以降の同一検査での点数低減について、診断目的が異なる場合は低減を適用しないこと。

【免疫検査】

  • 抗CCPとMMP-3の同時算定ができないとなっているが、みている項目が違うため、同時算定を可能とすること。

2-4-1 エックス線診断料

【写真診断】

  • エックス線撮影の重要性はあるもの、診療所においては維持費の方がかかり採算が合わないものとなっているため、評価を引き上げること。

【診療放射線技師の労働の評価】

  • 撮影部位が違うもので減算対象としているものを見直すこと。

2-4-3 コンピューター断層撮影診断料

【画像診断】

  • 同月の2回目以降のCTおよびMRIについて撮影箇所・撮影目的が違う場合は低減を適用しないこと。

2-5-2 処方料

  • 院内調剤の場合の一包化した場合の加算がなく、一包化材料、分包器、光熱水費など、すべてサービスになっているため、評価すること。

2-7-1 リハビリテーション料

【休日リハビリテーション加算】

  • 急性期病棟で、休日リハビリテーション加算算定を追加し、休日を通じたシームレスなリハビリテーションを実施し、多職種協働によるチーム医療を推進した質の向上をはかること。

【疾患別リハビリテーション料】

  • 疾患別リハビリテーション料を見直すこと。2002~2006年に制度化されていた「個別療法・集団療法」の点数制度に戻した上で、疾患別の点数格差を是正し、かつ点数の引き上げを行うこと。また、リハビリ日数制限を緩和、もしくは廃止を行うこと。
  • 地域包括ケア病棟や緩和ケア病棟についても、疾患別リハビリテーション料の出来高算定を認めること。
  • 介護保険要介護被保険者等のリハビリテーション料の点数を見直すこと。要介護被保険者等の点数格差を健康保険者と同様の点数に引き上げ、また制度を簡素化すること。
  • 介護保険被保険者等に対する目標設定等管理支援料等、複雑で、患者・利用者に理解が難しく、複雑な制度を簡素化すること。

2-9-1 処置料

【下肢創傷処置】

  • 足部・足趾又は踵部に限定せず、対象の部位を下肢全体に広げること。

【障害者等加算】

  • 介護度が高い患者についても算定可能とすること。

【人工腎臓】

  • 重症度の評価・指導管理・診療録記録もあり、評価を引き上げること。

【創傷処置】

  • 処置範囲が狭くても専門の医師が創傷に応じた必要な処置を行っているため、点数を引き上げること。

【透析時運動指導等加算】

  • 90日間の限度ではその後の運動機能の維持が難しいため、期間を引き延ばすこと。また評価を引き上げること。

【耳処置・耳管処置・鼻処置・ 口腔咽頭処置・扁桃処置】

  • 外来管理加算があわせて算定できず、治療を行っているにも関わらず行わなかった場合より、点数が低くなるため、点数を引き上げること。

【腰部固定帯固定】

  • リハビリテーション同日の腰部固定帯固定・固定帯固定加算についての算定を認めること。

2-11-4 特定保険医療材料料

【全般】

  • 特定保険医療材料の範囲拡大を図ること。

【皮膚欠損創傷被覆材】

  • 褥瘡等で3週間では完治しない患者さんが多数いるため、3週間の上限を撤廃し、必要な期間算定可能とすること

3 その他

【医療DX投資への評価】

  • 政府として医療DXを推進しているが、そのための投資に対する補助は全くないため、医療DX推進にかかる初期投資については補助金で、ランニングコストについては入院基本料への加算としての評価すること。

【控除対象外消費税への対応】

  • 税率増加分を過去の診療報酬改定において評価しているとの事ではあるが不十分であり、免税等の措置を求める。

【食事療養費】

  • 1998年度に1日1,920円に引き上げられ、2006年度に1食当たり640円に変更となって以降、今日まで見直し・評価がされていない。患者負担は食材費に加えて調理費も負担増とされてきたが、報酬制度として物価高騰分や厨房維持費等の固定費を含め適切な見直しをすること。

【生活療養に係わる療養環境費】

  • 療養病床をもとにした地域包括ケア病棟の場合、療養環境の形成たる療養として1日当たり398円の療養環境費が発生し、患者には居住費として370円の自己負担が発生するが、同じ施設基準でありながら、療養病床の地域包括ケア病棟のみに患者負担が発生することは矛盾があり、居住費については廃止すること。

【他病院から退院後の外来の算定】

  • 他病院包括病棟から退院後同一月に行われた月1回算定の検査判断料やCTなどの画像診断は退院後の外来で査定となるが、同一医療機関ではないため算定項目がわからない。別医療機関での算定を認めること。

【電子カルテ等の情報システム】

  • 診療録その他記録の保存のための電子カルテ等の情報システムの導入・維持・更新について診療報酬で評価すること。

【特別食加算】

  • 嚥下調整食、食物アレルギー食は、特別な知識・技術を要し、嚥下食は、増粘剤等を使用し摂食嚥下リハビリテーション学会分類の基準に沿った対応が求められている。また、食物アレルギーは、アレルゲンの混入を防ぐために調理器具類、調理工程も別の対応を必要とし、調味料等も通常品より高価となっているため、算定対象とすること。

【認知症診療加算】

  • 認知症基本法が新たに成立し、法に沿った診断・診察を推進するため、認知症診療加算を入院・外来に新たに創設すること。

【医療情報・システム基盤整備体制充実加算】

  • システム導入や通信費など考えると、点数が低いため、データの利活用やマイナンバーで確認したかではなく、一律導入した施設に点数をつけること。

【その他】

  • 医師労働のタスクシフト・タスクシェアに関する取り組みについて、診療報酬で評価すること。
  • 現在、診療報酬では、外来、手術室、透析室などに配置されている看護労働者に対する評価基準はないため、正当に評価すること。
  • サイバー攻撃へ対応するためのサイバーセキュリティー体制の構築にも多額の費用がかかるためICT推進のための適切な評価をすること。
    「リハビリテーション計画書」は国が必要としながらも、窓口での本人負担が発生しているため、本人負担を無くすこと。
  • 食物アレルギーの栄養指導は9歳未満を算定要件としているが、年齢制限を解除すること。
  • 地域包括ケア病棟における栄養指導料の包括化を解除すること。

【歯科診療報酬】

  • 根管治療、義歯調整、テックなどチェアタイムをとるものに対し時間量方式を加味して評価した点数に引き上げること。
  • SPTを以前の点数に戻すこと。
  • 口腔機能管理料の引き上げと算定要件の制限の緩和をすること。
  • 医科・歯科の連携を促進するために歯科診療所と病院歯科の「区分」の撤廃し、病院歯科における「かかりつけ加算」の算定を可能とすること。
  • 歯科・介護の連携を促進するために、デイケアなど介護施設への訪問診療算定条件を緩和・拡大すること。
  • 訪問衛生指導点数を一律化して混乱を回避する措置を講じること。
  • 金属などの材料費の高騰をリアルタイムで点数に反映させること。
  • 3Dプリンターや光学印象などデジタル化に対応した技術を保険適用すること。
  • インプラント、矯正、金属床部分義歯、ジルコニア補綴などエビデンスのある自費診療を保険適用すること。
  • インプラントオーバーデンチャーの条件を高度に吸収した顎堤や絞扼反射のある患者などに拡大すること。
  • 血液凝固阻害薬を服用する高齢者の増加に伴い、抜歯後の止血剤を歯科適応できる材料を増やすこと。
  • メンテナンス、初期う蝕処置など予防処置の窓口負担をゼロにすること。

【調剤報酬】

【地域支援体制加算】

  • 夜間・休日の対応実績は地域差が出る。薬局の努力によってクリアできる要件に改善すること。また、管理薬剤師の1年以上の在籍の要件を緩和すること。

【対人業務に係る加算等】

  • かかりつけ薬剤師指導料は、カスタマーハラスメントなどの問題もあり、かかりつけ薬局を指定する形式に変更すること。また、個人としてのかかりつけ薬剤師制度を継続する場合は、かかりつけ薬剤師1年以上在籍の要件を緩和すること。
  • 外来服薬支援料は、高齢化の進展により一包化するだけでなく個別の対応が増加しているため、外来支援料2の評価を上げること。また、外来服薬支援料1に該当する場合も多くなっているため、1と2併算定に対応する技術料を新設すること。医師の指示がなくても薬剤師の判断で一包化できるよう要件を緩和すること。
  • 特定薬剤管理指導加算2は、「連携充実加算」を届けている医療機関の患者だけではなく、医療機関と連携して患者に服薬指導している場合には算定できるようにすること。
  • 服薬情報提供料は、医薬連携を進めるためおよび病院薬剤師の負担軽減のため点数の引き上げること。
  • 調剤後薬剤管理指導加算については、糖尿病治療薬だけではなく、ハイリスク薬に該当する薬剤など範囲を拡大すること。
  • 服用薬剤調整支援料1については、2種類減薬ではなく1種類減薬でも算定できるよう要件を緩和すること。

【医療材料の価格】

  • 特定保健医療材料は、携帯型ディスポーザル注入ポンプや在宅中心静脈栄養用フーバー針など多くの医療材料で材料価格が納入価を下まわる原価割れとなっている。医療材料費の適正化、原価割れにならない適正な価格を設定すること。

【介護報酬】

1.訪問系サービス

【1-1 訪問介護(ヘルパー)】

  • 制度発足当初から低く据え置かれている生活援助の基本報酬を倍化すること。
  • 生活援助の利用上限回数制限を撤廃し、併せて「届出制度」を廃止すること。
  • 同居家族や就労している家庭への生活援助の抑制について、同居家族と共同で利用しているスペース等への「提供外」は、生活を支援する状況からみて根拠が薄く緩和すること。
  • 訪問時の状況で、訪問介護事業所による支援内容変更の裁量権を認めること。
  • 訪問介護にも訪問看護などと同様の「ターミナル加算」を新設すること。
  • 通院介助の算定方法を廃止し、介護保険適用にすること。
  • サービス提供責任者の業務を正当に評価する改定を行うこと。サービス提供責任者の人件費分を賄える報酬に引き上げること。
  • 生活行為向上連携加算での「セラピストとの連携」は、費用や連携先確保が難しく加算要件の大幅な見直し(緩和)を行うこと。(グループホームなどこの加算対象サービスも)

【1-2 訪問看護】

  • 終末期看取りや皮膚の潰瘍処置などの「特別訪問看護指示書」を月2回から、医師が必要と認めた場合は回数を拡大すること。
  • がん終末期の介護保険認定を簡素化し、利用がスムーズに繋がるようにすること。
  • 初回訪問時から、夜間帯、早朝時の加算算定出来るようにすること。
  • 2箇所から訪問看護のサービスが入っている場合の特別管理加算は、双方のステーションで算定できるようにすること。
  • ターミナルケア加算の算定要件を緩和すること。

【1-3 訪問リハビリテーション】

  • 主治医と指示医という二重制度を解消し、訪問看護と同様の手順でサービスが利用できるようにすること。
  • 介護予防での12カ月超利用でサービス単価が逓減する制度は廃止すること。
  • 訪問リハビリテーションのターミナル加算を新設すること。
  • 診療報酬にある、訪問リハビリテーションでの入院時連携情報加算を介護報酬でも新設すること。(ケアマネジャーが情報提時に加算されている)※医療保険では病院からの退院時はある。
  • リハビリテーション会議の大幅な緩和をすすめること。
  • 退院・退所後は集中的にリハビリテーションを行うことが有用と医師から判断された場合は、その必要期間については区分支給限度額の対象からはずすこと。

【1-4 定期巡回・随時対応型訪問介護・看護】

  • ターミナル加算は1人の利用者につき1カ所の事業所等だけではなく、利用者に負担なく関わった全事業所が算定できるようにすること。

2.通所系サービス

【2-1 通所系共通】

  • 大規模減算を廃止すること。

【2-2 通所介護(DS)】

  • 小規模事業所でも加算算定が取れるように、実務負担を大幅に軽減すること。
  • 通所介護はレスパイト機能があることを正当に評価した報酬にすること。
  • 入浴加算ⅠとⅡを撤廃し、基本報酬に組み入れること。
  • 栄養改善加算の取得条件は、地域の実情を考慮して緩和すること。
  • 独居困難、老々介護の利用者は、「困難事例支援加算」(仮称)を新設すること。

【2-3 通所リハビリ(DC)】

  • 言語聴覚士が配置された場合の加算を新設すること。
  • 通所介護との連携では、連携を強化することから減算は廃止すること。
  • 減算については年次経過ではなく、要件の達成度で判断される仕組みへ変更すること。
  • 生活行為向上加算の要件の更なる緩和と書類業務を簡素化すること。
  • 修了を評価(アウトプット)する仕組みを減算ではなく加算とすること。
  • 自宅に風呂があっても通所事業所でしか利用できない事情を抱えている利用者が一定数いるため、入浴介助加算ⅠとⅡは、基本報酬に組み入れるか加算を入浴加算Ⅱを廃止し入浴加算Ⅰの単価を引き上げること。
  • 医療との連携時に加算を新設すること。
  • 個別リハに加えて「小集団リハビリテーション」の加算を新設すること。

3.多機能施設サービス

【3-0 共通】

  • 宿泊利用時は補足給付の対象とすること。

【3-1 小規模多機能】

  • 訪問時の評価を高くする報酬とすること。(看護小規模多機能も)
  • 訪問入浴サービスとの併算定を認めること。(看護小規模多機能も)
  • 利用者が1ヵ月以上入院しても、再利用の意向がある場合に算定できる加算を新設すること。(看護小規模多機能も)
  • 日中の人員配置基準を、「前年度の通いサービスの利用者延数」ではなく、「当日の利用者数」に対応する配置に変更すること。(看護小規模多機能も)

【3-2 看護小規模多機能】

  • 栄養アセスメント加算、栄養改善加算、口腔・栄養スクリーニング加算、口腔機能向上加算、褥瘡マネジメント加算、排泄支援加算などの加算算定要件を緩和すること。
  • 短期利用の報酬単価を大幅に引き上げること。
  • ターミナルケア加算の要件を、在宅だけでなく施設に入った場合でも算定要件として認めること。

【3-3 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)】

  • 生活保護以外の低所得者への入居費について減免制度の対象とすること。
  • 軽度認知症の方も利用できるように、入居基準を要支援1からにすること。
  • 認知症専門ケア加算は算定要件での資格取得に見合うよう大幅に引き上げること。
  • 福祉用具レンタル等、他の介護保険のサービスを柔軟に活用できるようにすること。

4.居宅支援事業(ケアマネジャー)

  • ケアマネジメントの利用者負担導入(ケアプラン作成の有料化)をしないこと。
  • ターミナル加算算定要件をガン終末期に限定せず、サービス担当者会議等で終末期とみなした場合などを含めること。
  • 介護予防支援と総合支援事業のプランの様式を統一すること。
  • 介護予防介護支援費を大幅に増額すること。
  • 独居・後見人の申し立て申請支援時の加算を新設すること。(以前は独居加算あり)
  • 新規利用者で、サービス担当者会議を開いたが利用に至らなかったケースの場合、ターミナルケアの算定以外に算定できるようにすること。
  • 3種類の処遇改善に係わる加算の対象に居宅支援事業所も加えること。
  • 退院退所加算の算定を簡素化すること。また、退院退所時での・相談、調整、介護認定・その他申請を行った場合でサービスに繋がらない場合での報酬を創設すること。
  • 要支援にも入院時情報連携加算や退院加算を対象とすること。
  • 担当者会議を簡略化し、効率化をすすめること。
  • 逓減制を廃止すること。
  • 特定事業所集中減算を廃止すること。
  • 主任ケアマネジャーの絶対数が不足していることから管理者要件を見直すこと。
  • 福祉用具のみのプランについて減算しないようすること。
  • ケアマネジャーが同行や、付き添いで救急車に同乗するなどの場合の通院加算をその都度加算対象とし大幅に引き上げること。
  • 毎月のモニタリングを行った場合、その都度利用票への同意サイン等を不要とすること。
  • 認定調査の委託料を大幅に引き上げること。
  • 病院先によっては半日かかることもある通院時情報連携加算を大幅に引き上げること。。
  • サービスに直接つながらない業務についてもケアプラン作成以外の報酬を新設すること。
  • 申請やマネジメント業務を大幅に簡素化すること。
  • 入退院連携加算、通院時連携加算を大幅に増額すること。
  • 専門的見地から意見を得て作成したケアプランであるにもかかわらず、なぜ保険者に提出して再度検証する必要があるのか疑問のため「一定回数以上の訪問介護を位置付ける場合の保険者への届出」、「区分支給限度基準額の利用割合が高く、かつ、訪問介護が利用サービスの大部分を占める等のケアプランの保険者への届出」を廃止すること。

5.施設系サービス

【5-1 特別養護老人ホーム】

  • 施設入所の運用での「原則要介護3以上」を廃止すること。
  • 補足給付の要件を大幅に見直し、制度の趣旨にそって対象者を拡大する制度に戻すこと。
  • ICTやAI等の導入による人員基準の緩和はおこなわないこと。
  • 日常生活継続支援可算の認知症自立度の判定に関して、主治医の意見書だけではなく、認定調査員の判断も考慮にいれること。

【5-2 老人保健施設】

  • 高額薬剤(コロナ治療薬含む)は医療保険適用とし介護報酬から分離すること。
  • 「かかりつけ医連携薬剤調整加算」の要件を緩和すること。
  • 「所定疾患施設療養費」対象疾患を拡充し、報酬を人件費と薬剤の単価に見合うように引き上げること。
  • 透析、終末期などの利用者受け入れに対する評価を新設すること。
  • 「排せつ支援加算」「褥瘡マネジメント加算」を引き上げること。
  • 言語聴覚士配置に対する加算を引き上げること。
  • 入所給食の基準費用額(1445円/日)では物価高騰だけでなく、質・量ともに十分な栄養を満たすものを提供するために基準費用額を引き上げることと併せ、利用料負担軽減措置を公費で設けること。
  • 歯科衛生士の配置加算を創設すること(介護医療院も同様)

【5-3 介護医療院】

  • 多床室の居室料金について、基本サービス費等から除外する見直しを行わず、多床室の基本報酬を引き下げないこと。
  • 高額薬剤は医療保険適用とし介護報酬から分離すること。
  • 「排せつ支援加算」「褥瘡マネジメント加算」を引き上げること。
  • 介護医療院前の介護療養型老人保健施設(転換型老健)にあった、「所定疾患施設療養費」や「ターミナルケア加算」を介護医療院にも認めること。

【5-4 短期入所生活介護(ショート)】

  • 長期利用減算を廃止すること。
  • 多床室の居室料金負担を引き下げること。

6.福祉用具貸与

  • 4点杖や福祉用具を貸与から販売に切りかえる事は、利用者の状態変化に応じたモニタリングなどが出来なくなり、結果利用者の生活の質や日常生活動作の悪化や孤立を招く恐れもあることから、購入への変更はおこなわないこと。
  • 福祉用具のみのプラン費カットに関し、ターミナルケア等医療重視の計画もあり一概にレンタルのみとの判断は間違っており、カットしないこと。

7.総合事業

  • 総合事業へ移管すると、専門的なサービスが受けられず、かえって重度化を招くことになるので予防給付に戻すこと。
  • 総合事業における報酬を大幅に引き上げること。また、総合事業は市町村ではなく国が責任をもって実施すること。
  • A3の人は、緊急対応が介護保険でできないため介護保険でも対応できるようにすること。

8.処遇改善加算

  • 処遇改善加算を利用料の算定から除外し、全額公費で、すべての介護事業所の介護従事者の給与を全産業平均水準まで早急に引き上げること。
  • 加算の一本化を図り、申請・報告における事務作業の簡略化による負担軽減をすすめること。特に小規模事業所等の実情を把握し、申請しやすい制度にきりかえること。
  • 介護事業に携わるリハビリ職や看護職、ケアマネジャーなど全ての介護に係わる職員への処遇改善手当を創設すること。

9.その他

【9-1 LIFEについて】

  • 各サービス事業のうち、LIFEなど事業所取り組みへの評価にかかわるものは、区分支給限度額からはずすこと。
  • 職員にかかる実務負担を軽減するための簡素化を図ること。また、個別フィードバックの仕組みを確立すること。
  • ICT導入に対する国や市町村の更なる支援を設けること。
  • LIFEの算定加算を大幅に引き上げること。
  • 入力作業が、計画書と連動したものシステムを改善すること。
  • ADL評価の改善や介護度など軽減している利用者の割合が多い事業所に対して加算を新設すること。
  • 科学的介護推進体制加算、個別機能訓練加算Ⅱ、ADL維持加算など加算要件を整理し、提出期間などを揃うようにするなど実務の簡素化をすすめること。
  • 提出後のデータがその後の事業にどう反映するか、明らかにすること。
  • LIFEの入力で各加算データ共通のものは連携できるようにすること。

【9-2 居宅療養管理指導】

  • 薬局等の居宅療養管理指導が、所用の時間や人件費・交通費に見合っていないため大幅に引き上げること。
  • 1回の算定後、間隔6日以上あけることが条件だが、他科受診など先方の都合や祝日が入った場合などで条件を満たさない場合が有るので、間隔6日以上を撤廃すること。

以 上

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