【声明2023.09.15】LGBT理解増進法の廃止を求めます
2023年9月15日
全日本民主医療機関連合会
会長 増田 剛
全日本民医連人権と倫理センター
委員長 加賀美 理帆
2023年6月16日に国会で成立、23日に施行された「LGBT理解増進法」(性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律)は、日本維新の会、国民民主党によって「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するものとする。この場合において、政府は、その運用に必要な指針を策定するものとする」と書き加えられた。この修正は多数者の理解が得られないことを理由に、差別や偏見に苦しむ少数者の権利保護を後退させることを可能とする本末転倒の修正である。
これにより、すでに存在する各自治体の同性パートナーシップ証明制度や差別禁止条例に対し、住民や政治家から「安心できない」といった声があがれば、抑制されることにもつながる。また、全国民への留意条項では、政府が必要な指針を策定することも明記され、一部自治体や民間団体による先進的なとりくみの萎縮も懸念される。
多数による少数の排除という差別を助長する本法律は憲法14条に反し許されない。同時に、個人の尊重、幸福追求権、公共の福祉を定めた憲法13条に反するものでもあり、廃止を強く求める。
以上
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