【緊急要望書2020.08.12】医療崩壊を防ぎ、コロナ禍から国民のいのちを守るための緊急要望書
2020年8月12日
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
全日本民主医療機関連合会
会長 増田 剛
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、全国の医療機関・介護事業所において、3月以降、患者の減少等により大幅減収となり、結果として利益率の悪化が継続しています。
政府はこの間、医療・介護の報酬削減を繰り返し強行し、慢性的な低収益構造を強いてきました。政府によって極限まで逼迫させてきた医療・介護経営は、今般のコロナ禍のような不測の収益減に直面すれば、途端に経営危機に陥ります。これを自助努力で回避することは不可能です。このまま事態を看過するならば、医療・介護事業所の大規模な経営破綻が発生し、医療・介護崩壊につながることは確実です。
こうした状況を背景に8月6日、「コロナと闘う病院を支援する超党派議員連盟」が、8項目にわたり政策提言を出しました。医療機関への減収の補填をはじめとして、病床確保支援、院内感染防止支援、診療材料・医療機器の確保支援、PCR検査体制の強化など、これらの政策は、新型コロナと闘う医療・介護事業所を支援し、励ます政策として支持するものです。
経営破綻による医療崩壊を回避し、新型コロナウイルス感染症から国民のいのちを守るために以下、緊急に要望します。
記
- 倒産による医療・介護崩壊を回避するため、すべての医療・介護事業所に対し、コロナ禍による減収への支援を直ちに実施すること
- マスクをはじめ、感染防護具を安定して供給できる体制を確保すること。現在、特にグローブ、ガウンが入手困難になってきている状況を踏まえ確保の見通しを示すこと。
- 高騰する感染防護具の費用負担に対する補償を行うこと
- いつでも必要な検査が実施できるように、PCR検査体制をさらに強化すること
- これらを直ちに具体化して実施するため、臨時国会を開くこと
以上
(PDF版)