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声明・見解

声明・見解

【緊急要望2020.06.16】臨床研修病院の定員に関する緊急要望

厚生労働大臣 加藤 勝信 様 
医道審議会 御中 
医道審議会医師分科会医師臨床研修部会 御中 

2020年6月16日 
全日本民主医療機関連合会 会長 増田 剛 
医師部長 山田秀樹 

 今年度のマッチングにむけては、4月末の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会において、調整困難な都道府県に「+5」の定員を上積みすることが確認され、そうした調整もおりこみながら、6月15日を目途として調整されていると報道されています。この間、私ども全日本民主医療機関連合会に加盟する事業所に対しても、都道府県における調整結果が提示されてきています。 
 ところが各都道府県における調整の結果や経過を見ると、残念ながら、調整の過程がいっさい示されることなく定員減という結果のみが提示されたケースや、中小や民間の臨床研修病院への十分な配慮がないと思われるケースが散見されます。 
 私ども全日本民主医療機関連合会は、研修病院の定員のコントロールを強化することが医療の官僚統制につながりかねないことや、医学生の職業選択の自由の観点から、医師の地域偏在を臨床研修病院の定員のコントロールによって解消しようとすることについては反対であり、臨床研修病院の定員設定についてはより慎重に考えるべきであると主張してきました。しかし、現在いくつかの都道府県における調整の過程おきている事態は、こうした考えに同意できるかどうかに関わらず、民主主義的な手続きにかかわる問題であり、決して看過できません。 
 あらためて、定員調整の在り方について、不透明かつ丁寧さに欠けるような実態がないか把握されること、さらに弾力的な定員拡大など最後まで納得のいく丁寧な合意形成がはかられるよう求めます。 
 以下、3点につき要望いたします。 

  1. 厚生労働省および医道審議会におかれましては、都道府県による調整の実態の把握と適切な指導をお願いします。また、今秋のマッチングおよび今後の臨床研修病院の定員のあり方について、さらに弾力的な定員拡大についてなど再検討されるよう強く要望します。 
  2. 加えて今秋のマッチング(2021年度)が、COVID-19が遷延する状況の中で、十分な学生の病院見学や実習がおこなえない状況であり、選択に苦慮する多くの医学生のためにも、余裕のある定員配置と
    すべきと考えます。 
  3. (定員の問題とは別の問題ですが)COVID-19禍によって新規入院患者数が3000を切るような場合、機械的に訪問調査の対象とすることがないよう、丁寧な対応を要望します。 

以上

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