【要望書2020.05.12】新型コロナウイルス感染症の収束に向け、医療・介護崩壊を防ぐために、すべての医療機関、歯科診療所、介護事業所、保険薬局を対象にした概算払い実施を求める要望書
2020年5月12日
内閣総理大臣 安倍晋三 様
厚生労働大臣 加藤勝信 様
全日本民主医療機関連合
会長 増田 剛
今般の新型コロナウイルス感染症に対する貴職のご尽力に敬意を表します。
今、全国の医療や介護の従事者が新型コロナウイルス感染症に立ち向かい、感染者のいのちを救い、収束に向けて日夜分かたぬ奮闘を続けています。重症者の集中治病や中等症患者の治療を行う医療機関はもちろんのこと、その後方で地域の日常診療を支えている病院・診療所や歯科診療所、介護事業所や介護施設、保険薬局など、医療、介護に携わるすべての事業所が、新型コロナウイルス感染症とのたたかいの最前線です。
しかし、4月以降、多くの医療機関で入院、外来とも大幅な患者減となり、経営的に破たんしかねない事態に追い込まれています。新型コロナウイルス感染患者を受け入れるために入院ベッドを空けたり外来制限したりせざるを得ない実態、外出自粛や感染への不安からの受診控え、感染拡大防止のために長期処方にすることでの患者減、医療資材不足で感染リスクが高くて歯科治療ができないなど事態は深刻です。また介護事業所においても利用者が激減しており、地域での感染者発生などによる休業が長引くと、即、経営危機に直結します。在宅を支える介護の崩壊は、医療の崩壊にもつながります。このまま医療・介護崩数が加速すれば、新型コロナウイルス感染症の収束の道筋すら失いかねません。
4月27日には、四病院団体協議会(日木病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)が厚労大臣あてに「新型コロナウイルス感染症における診療体制に関する要望番」を提出しました。また5月1日には日本医師会も、厚労省に対し四病院団体協議会と共同で「新型コロナウイルス感染症における診療体制に関する要望書」を提出しました。いずれも外来・入院の大幅な患者数減少による経営破たんを起こさないよう、災害時と同様に前年度の診療報酬支払に基づく概第請求を認めるよう要望しています。
束日本大裳災や台風19号の被害において、前年尖組に基づいて診療報酬の概算払いを実施した実績があります。新型コロナウイルス感染症拡大は、日本全国に及ぶ大災害ともいえる事態です。以下の通り、緊急対応策として早急に前年実績に基づく診療報酬・介護報酬の概算払いを認めること、同時に早急に第二次補正予算を組み、医療・介護への抜本的な支援策を求めます。
記
- すべての医療機関歯科事業所、介護事業所、保険薬局を対象に、前年実績に墓づいた診療報酬・介護報酬の概算払いを実施すること
- 第二次補正予算を組み、医療・介護崩壊を止める抜本的な支援を行うこと
以上
(PDF版)