全日本民医連は日本専門医機構に対して、「総合診療専門医プログラムの認定作業過程に関する質問」を提出しました
一般社団法人日本専門医機構
理事長吉村博邦様
総合診療専門医プログラムの認定作業過程に関する質問
2017年11月10日
全日本民主医療機関連合会会長
藤末衛
新しい専門医制度確立のための日夜のご奮闘に敬意を表します。
さて、先般より表記の総合診療専門医プログラムの審査に当たっては当連合会として二度、緊急要望・意見を提出してまいりました。このたび二次審査も終了し、プログラム公開、専攻医募集も開始されておりますが、今回の審査の過程で生じました、審査基準制定の手順の不適切さ、不公正さを指摘する意見に対して、貴機構理事会での正式な議論内容は明らかにされておりません。またその審査基準そのものの内容にも課題を残している状態であるように思われます。通過しなかったプログラムに対する説明も「審査基準を一部満たさない、来年度再度申請するように」という趣旨のごく簡単な文言で行われ、「納得できない」「機構に対する不信感が増大した」という現場の声が当連合会にも寄せられております。
以下、3点質問させて頂きます。貴機構への不信感がこれ以上大きくならぬよう、また、制度の開始自体に支障が出ないようにするためにも、貴理事会としてのご見解をお示し下さい。よろしくお願い致します。
- 「理事会決定に基づいた一次審査基準」を審査終了後に公開したという手順の不適切さについてどのように評価、判断されているのでしょうか。理事会としてのご見解をお示し下さい。締め切り直前に公表された僻地などを含むプログラムを「優先する」という方針と「条件とし優先する」という後出しの審査基準とは全く意味が異なると考えます。
- 締め切り終了後に機構から直接電話で「僻地あるいは被災地を 12か月間入れないと落とします」「今から修正して再提出しなさい」との個別指南を受け、締め切り後に修正をして通過したプログラムが少なからず存在します。一方でそのような指南を受けることなく不通過とされたプログラムも存在します。機構が指南をしてでも通過させようとするところとそうでないところとに分け隔てをしたことについては、極めて不公正であり、プロフェッショナルオートノミーの名に悖るものです。日本専門医機構とこの制度そのものの権威を失墜させる重大事と考えますが、これについて貴理事会のご見解をお示し下さい。
- 一次審査基準にあった「被災地」については、その基準は示されておらず、二次審査にあたって基準が不明確なまま「その病院は被災地である」、「被災地ではない」と適用、非適用が通達されています。「被災地」をいつどのような根拠でどのように定めたのか、可能ならその議事録の提示も含めて貴理事会での討議内容をお示し下さい。また「被災地」の基準が申請者にとって不明確なままプログラムの合否判定が行われたことの適切性についてのご判断も併せてお示し下さい。
以上
この件に関するお問い合わせ先
〒113-8465
東京都文京区湯島2-4-4平和と労働センター7F
電話03-5842-6451
FAX03-5842-6460
メール ishi@min-iren.gr.jp
全日本民主医療機関連合会(医師部)
担当是枝・徳山
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