【声明2014.12.10】「主権在民」「基本的人権」「平和主義」など憲法の諸原則を根底から破壊する特定秘密保護法の施行に抗議し、即時廃止を求める
2014年12月10日
全日本民主医療機関連合会
会 長 藤末 衛
安倍政権が昨年12月6日に、国民多数の反対世論を踏みつぶして強行成立させた特定秘密保 護法(以下、秘密保護法と称す)が本日施行された。この秘密保護法は、「主権在民」「基本的人権」「平和主義」を根底から破壊する憲法違反の悪法であり、 私たちは、施行に断固抗議するとともに総選挙で即時廃止を求める。
この秘密保護法は、「安全保障」に支障があるからとの政府の勝手な判断で、「特定秘密」を指定し、その「特定秘密」に触れたり、それを取材、報道、調査 すれば公務員に限らず一般国民も厳罰に処するものである。また「特定秘密」の指定は最長60年となり、何度でも更新して、永久に公表しないこともできる仕 組みとなっている。まさに、国民の知る権利を奪うだけでなく、表現の自由も奪い、戦前の暗黒政治に逆戻りさせようとするものである。米国と軍事機密を共有 するために、国民の目と耳と口をふさぎ、その秘密を国民にひた隠して米国と共に戦争する国づくりすすめるための「特定秘密保護法」は、存在することが許さ れない法律である。
したがって、報道関係者、ジャーナリスト、法律家、演劇人、医療関係者など多くの国民から廃止を求める声が寄せられている。
秘密保護法の制定は、国家安全保障会議の設置、防衛装備移転三原則および集団的自衛権行使 容認の閣議決定など、日本をアメリカといっしょに「海外で戦争する国」に変える策動と一体のものである。安倍政権は、総選挙後に日米防衛協力のガイドライ ンを改定し、集団的自衛権行使のための法整備を狙っている。まさに日本は「戦争か平和か」の歴史的な岐路に立たされている。第2次世界大戦後の世界は、国 際紛争は話し合いで解決することを原則にしてきた。安倍政権の動向は、この世界の流れに逆らうものであり、断じて許すことができない。
全日本民医連は、憲法と民主主義、平和を守ろうとする圧倒的な人びとと力を合わせ、憲法違反の特定秘密保護法を廃止させるために全力を上げて奮闘する決意である。
以上