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声明・見解

声明・見解

【2010.07.02】国民生活と医療・福祉を破壊する消費税増税に断固反対しましょう!

2010年7月2日
全日本民主医療機関連合会
会 長  藤末 衛

 民主党は昨年の総選挙で掲げた「今後4年間、消費税は増税しない」との公約を破り、菅首相は6月17日の参院選公約発表記者会見で「自民党の消費税10%提案を参考にする」発言し、消費税増税問題が大きな問題になってきました。

国民生活を破壊する消費税増税
 この10年間、非正規雇用が急増し、年間収入が200万円以下のワーキングプアーの人が急増し、生活保護世帯も130万世帯を超えるなど貧困と格差が拡 大してきました。国民の生活は、家計収入が減りつづける中、定率減税の廃止、医療・介護保険料の値上げ、医療費の窓口負担などが増加し、国民生活はいっそ う苦しくなっています。
 また、長期の不況がつづく中で、更に消費税を10%にすれば、国民の購買力はさらに衰え、ますます物が売れなくなり内需が一層冷え込み、景気悪化に拍車がかかり日本経済は立ちゆかなくなってしまします。
 消費税を10%にすれば標準的な4人世帯で年間16万円の負担増、現在の税負担を合計すれば年間34万円の税負担になり、1ヶ月分の収入がなくなるのと 同じことになります。消費税増税は、まさしく「国民生活破壊税」です。

医療・福祉を破壊する消費税増税
 現在、保険診療などの医療費は消費税非課税ですが、薬剤や医療材料、医療機器、給食材料費をはじめ、すべての仕入れには消費税がかかり、医療機関は仕入 れに対する「最終消費者」として消費税を負担してします。例えば、東京民医連健和会では、2009年度に支払った消費税の額は、2億1400万円で、これ が消費税10%になれば2倍の4億2800万円にもなります。まさに消費税増税は、医療機関の赤字・倒産に拍車がかかる「医療・福祉破壊税」です。

消費税増税の狙いは「福祉目的」ではなく、大企業の法人税減税の穴埋めです
 菅首相は「福祉・年金の財源」として消費税を増税すると言っていますが、本当にそうでしょうか。1989年導入の時も、1997年の引き上げの時も「社 会保障目的」が口実でした。しかし、実際、消費税が導入されてこの22年間、国民が負担した消費税の累計が224兆円で、その間法人3税の減税の累計が 208兆円です。この間、医療や福祉は患者負担がどんどん増え、改悪の連続でした。今回も、自民党と競い合うように消費税引き上げを打ち出したのは、財界 の強い要請であり、法人税引き下げ(40%→25%)とセットで出されたもので、ねらいは明かです。まさに、消費税増税は、大企業の法人税減税の穴埋めの ためです。

選挙に行って、「消費税増税」をストップさせましょう
 全日本民医連は国民生活と医療・福祉を破壊する消費税増税に断固反対です。参議院選挙の投票日までわずかですが、最悪の税制である消費税の増税をストッ プさせるためにみんなで選挙に行って、自身の意思表示をしましょう。

(PDF版)