【声明2009.09.02】第45回総選挙結果をうけて 史上初めて、国民の力で自・公政権を転換させた!この成果をもとに、要求実現にむけて奮闘しよう!
2009年9月2日
全日本民主医療機関連合会
会長 鈴木 篤
会長代行 藤末 衛
8月30日に投票が行われた第45回総選挙で、自民党・公明党政権が歴史的な敗北をし、史上はじめて国民の力で新しい政権交代を実現させました。国民にとって歴史的な一日となりました。自・公政権の退場を大いに歓迎するものです。
民主党を大勝させた力は小泉政権以来続けられてきた数々の悪政に対し、国民の「いかり」が頂点に達し爆発した結果です。共に運動を進めてきた日本共産党 も奮闘し現有議席を確保しました。「生活第一」を掲げた民主党は国民に対しての約束を守り、実現させる責任と義務があります。昨年の参議院選挙ではすでに 自民党・公明党が少数となり、「野党」共同提案により、後期高齢者医療制度廃止や生活保護母子加算復活法案が可決しています。しかし、自・公政権は衆議院 での数の力で否決してきました。今回の衆議院選挙では、これらの法案成立に力を尽くした政党が絶対的多数を獲得し、国民の要求実現に大きく一歩を踏み出す 状況を作り出しました。
社会保障費を毎年2200億円削減するという閣議決定の見直しや、医師数の1.5倍化と新医師臨床研修指定制度の見直し、来年度行われる診療報酬の引き 上げと介護制度の大幅見直し、さらには障害者自立支援法応益負担見直しなどについても民主党はじめこれまでの「野党」各党のマニュフエストで掲げられてお り、一日も早く実現させることが重要です。これらの要求を実現させるためには、新政権の運営にゆだねるのではなく、私たち自身が国民的な大運動をさらに強 めることが決定的に重要です。
同時に、今後、政策の重点をどこに置くのかについて、各政党の動向を注視しなければなりません。「高速道路無料化」なのか、「後期高齢者医療制度即時廃 止、75歳以上と就学前の子どもの医療費無料化」が優先事項なのか、同じ1.3兆円の税金の投入でも使い方によってはまったく国民生活に与える影響は違い ます。財源に消費税を充てるのか、聖域といわれる軍事費や諸外国と比べてもあまりにも低い〈社会保険料+法人税〉などにメスをいれるのかどうかも鋭く問わ れます。異常な「貧困と格差」をつくりだした1999年の労働者派遣法改悪や2006年の医療改悪関連法付帯決議(後期高齢者を別立て診療報酬とするこ と)などに賛成し、今、まったく別の態度をとっている政党の真価が問われます。
私たち民医連は一貫してこれらの悪法を許さないたたかいを行ってきました。重要なことは、私たち自身と国民的な運動が強く結びついてこそ要求は前進しま す。その条件は大きく広がっています。一方、運動が弱まれば、かつての「大連立」構想にみられるような政界再編もありうる状況です。
いよいよ秋からの運動は、要求実現にむけた「第二ラウンド」です。
自・公政権を交代させた国民の力に大きく依拠して、第3回評議員会で確認したように、中央で、全国各地で、多くの方々との共同の輪を広げ、平和と人権を 守る運動をいっそう強めようではありませんか。