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声明・見解

声明・見解

【声明2005.08.08】参議院本会議の郵政民営化法案の否決と解散・総選挙にあたって 平和と憲法を守り、くらしと医療・福祉をよくする政治へ転換させましょう

参議院本会議の郵政民営化法案の否決と解散・総選挙にあたって
平和と憲法を守り、くらしと医療・福祉をよくする政治へ転換させましょう

 2005年8月8日
全日本民主医療機関連合会
会長  肥田  泰

 8月8日、参院本会議は、全野党議員と法案反対の一部自民党議員による反対多数で郵政民営化法案を否決し ました。これは、衆参の国会審議を通して、郵政民営化法案の問題点が浮かび上がってきたこと、郵便局に働く人びとをはじめ多くの国民の運動がうねりとなっ て全国に広がり、自民党を支える保守層の人びとも含めた運動の高揚がつくり出したものです。
 全国550もの自治体には郵便局以外の金融機関がない中で、地域の身近な金融ネットワークが壊され、地域の郵便局が合理化・廃止されるなど国民にとって は何の利益にならないばかりか、弱者を切り捨てる「改革」です。また、郵貯・簡保の民営化では、日米の金融と生命保険業界の意向を受けて、340兆円もの 国民の預金を勝手に使えるものであることなど、郵政民営化法案の問題点が、国民の運動と国会審議の中で明らかになってきました。
 また、今回の参院本会議での郵政民営化法案否決の結果は、これまで4年間の小泉政権の進めてきた構造改革路線-アメリカと大企業の利益を優先し、国民に はリストラ・失業・倒産・社会保障の相次ぐ改悪など「痛み押しつの改革」とその政治が、外交でも内政でも行き詰まってきていることを示しています。

 今国会では、介護施設での食費・居住費を全額利用者負担にし、軽度要介護者へのサービス利用を制限するなどの介護保険法改悪が、自・公・民3党によって 成立されました。障害者の医療や福祉サービス利用に1割の応益負担を導入することをねらった障害者自立支援法は、審議すれば審議するほど法案の問題点が明 らかになり、障害者団体や医療・福祉団体の反対運動が広がる中で廃案になりました。しかし社会保障全体に「応益負担」「自己責任と受益者負担」を押しつけ るねらいは消えていません。
 来年には「医療費抑制」を旗印にして「入院での食住費の患者負担」、「保険料の引き上げ」「公的保険の範囲をせばめる」「高齢者の医療費負担を2割にす る」などの医療制度の大改悪が計画されています。また、憲法大改悪と庶民大増税もたくらまれています。

 こうした中で小泉内閣は、衆議院の解散を余儀なくされ、9月11日に総選挙が行われます。
 今度の総選挙は、小泉流の「弱肉強食」の国づくり、社会保障を切り捨て、医療や福祉を民間のもうけの場にする構造改革路線にきっぱりとノーの意志を示 し、平和と人権を大切にする政治へ転換させる歴史的な一歩になります。
 私たちは、この解散・総選挙に対して、小泉内閣4年間の国民イジメの政治、医療・年金・福祉切り捨てと増税政治への国民の審判を下す総選挙、戦争する国 めざす憲法改悪に反対し、改憲勢力へ審判を下す総選挙として奮闘する決意です。そして、今こそ全職員・共同組織が大いに政治を語り、要求をもちより、要求 を実現する選挙として奮闘することを心から呼びかけるものです。