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くすりの話

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くすりの話 189 医薬分業について

Q:医薬分業とはなんですか?

イラストA:病院や診療所で診察を受けたあと、受診した医療機関ではなく、他の保険薬局で薬を受け取る仕組みのことを言います。このとき、診察を受ける医療機関と、薬を受け取る保険薬局とは、経営者が別であることが前提とされます。
 現在、国は医薬分業を推進し、全国で約70%の患者さんが院外の薬局で薬を受け取っています。

Q:なぜ医薬分業がすすめられているのですか?

A:医薬分業には、医師と薬剤師がそれぞれ専門の立場で、医薬品の使用や適用をチェックし、有効かつ安全に薬を提供する目的があります。
 薬剤師は病気やアレルギー、副作用の履歴、他に飲んでいる薬などを見て、飲み合わせをチェックします。処方内容に疑問点があった場合は、医師に確認します。患者さんの体調から薬の効き目、副作用がないかを確認し、安心して服薬できるよう丁寧な説明に努め、適切に薬物治療のサポートをすることが、薬剤師の役割です。

Q:保険薬局で薬を受け取ると、病院で受け取るのに比べて会計が高くなると聞きました。

A:現在の制度では、病院内で薬を受け取るのに比べて患者さんの自己負担金は高くなります。病院と保険薬局の薬剤師の技術料が違うためです。これについては、病院の薬剤師の技術料があまりに低い、という問題があります。
 保険薬局では、処方箋ごとに処方内容のチェックはもちろん、複数の医療機関から出された処方箋での飲み合わせなどもチェックをします。その上で、患者さんそれぞれに適した調剤、薬の説明などについて技術料をいただき、患者さんが適切な薬物治療をできるよう努めています。
 また、患者さんも薬剤師を大いに活用していただきたいと思います。「数が多い」「飲み方が複雑」「飲みにくい形の薬がある」「生活リズムに合わない服薬指示」など困ったことはありませんか。薬剤師に言っていただければ、薬の効果や安全性を基本にしながら、処方内容の見直しを医師と相談します。
 余った薬の整理や、体調の変化に対応した薬の変更について医師と相談したり、医師に提案するほか、効き目が同じで安価なジェネリック薬への変更もできます。ちょっとしたことでも、気になることがあればぜひ、薬剤師に相談してください。

◎「いつでも元気」連載〔くすりの話〕一覧

 

いつでも元気 2016.5 No.295