千葉の班会が100回
文・楠本優(編集部) 写真・五味明憲
昨年12月、「花園診療所健康友の会」のさつきが丘班が100回目の班会を成功させました。
手作りの健康カルタや、これまでのあゆみをポスターにして飾った記念の会にお伺いしました。
昨年12月23日、千葉市花見川区のさつきが丘団地集会所で100回目の班会が開かれました。事前に200枚のチラシを地域に配布。友の会員以外の団地の住民も参加して、26人で大成功でした。
会場では「さつきが丘地域のおしゃべり会 100回目を迎えて!」と書いた手作りの横断幕が目立ちます。班会で作製した健康カルタや人形も展示。なかでも2012年の結成から当日までのあゆみを記したポスターは見事。手作りの作品の数々が雰囲気を盛り上げます。
当日は伊藤千代子班長の開会挨拶に続き、千葉市あんしんケアセンター(地域包括支援センター)さつきが丘の田中順一所長と藤田大高さんから、あんしんケアセンターの役割と介護保険制度について講演がありました。
参加者から「介護保険は漠然とした知識しかなかったので、良い勉強になった」「気軽に相談に行ってもよいことが分かって安心した」などの感想がありました。
講演の合間には、『いつでも元気』30周年記念パンフレットを使った体操も。パンフは参加者全員に配布し、「自宅でも継続してください」と呼びかけました。
『元気』の記事で健康カルタ
さつきが丘班は2012年、「地域に根ざした活動がしたい」と、班長の伊藤さんを中心に5人で結成。立ち上げ時に支援した花園診療所健康友の会の鶴岡富彌会長は「伊藤さんと地域にビラを配ったり、訪問をして宣伝しました」と当時を振り返ります。
10人の会員が毎月1回、団地の集会所で班会を開きます。99回までの参加者数は716人。内容は『元気』の読み合わせや日常の何気ない話題、料理の作り方など多岐にわたります。最近はコロナ禍で困っていることも話します。
班会で作った健康カルタは、『元気』2018年11月号の「けんこう教室」で紹介された記事がきっかけ。文章と絵は医療や健康に関係する内容を考えて作製。年始にはカルタ取りをして楽しみます。
気にかけることが大事
班会で気をつけるのは「必ず次回の日程を決めてからお開きにすること」と伊藤さん。さらに『元気』の配達時、領収書に日程のメモを貼って渡しています。「100回目の今回は特別な日で心配だから、電話もしました。常に会員を気にかけて、声かけをすることが大事」と教えてくれました。
花園診療所事務長で友の会事務局長の中村亙さんは「コロナ禍で班会の開催ができなくなった地域や、人数を減らして行うこともありました」と、この2年間を振り返ります。
「友の会の中にはウオーキングや美術館、喫茶店に出かける班もありますが、さつきが丘班は話すことや物を作ることが中心。地域性が出ますね」。
友の会会長の鶴岡さんは「100回も続いたということは、皆さんが意見を出し合い、やりたいことを無理せずに頑張った結果だと思います」と語ります。
「あっという間に100回。この日を迎えることができて嬉しい。これからも1回1回を大事にしていきたい」と伊藤さん。その表情は達成感にあふれていました。
いつでも元気 2022.3 No.364