昔ばなし苦労話自慢話
「悪童」
医療や介護の現場で使える回想法を紹介。懐かしい写真を通して会話が弾めば班会やサロンが活性化、認知症予防にも。懐かしい写真と回想のヒント、そして会話のコツを紹介します。
回想のヒント
雪の残る畑にたむろする悪ガキ10人。
いかつい表情でも根は素朴。
今では孫が大好きなおじいちゃんになったかな?
回想は愉し
読者の皆さんは介護施設のボランティアとして、あるいは共同組織の班会やイベントで、初対面の高齢者と話すことがあるかもしれません。そんな時は回想法を活かした会話が役立ちます。
まずは顔を正面に向け、お相手の眼をよく見て笑顔で自己紹介。「こんにちは。○○町の□□と申します。お目にかかるのを楽しみにしていました」と、言葉と表情の両方を使って挨拶します。
「ふるさとはどちらですか」と聞き、その地域の名所や旧跡、温泉、お土産の話題に花を咲かせましょう(事前にスタッフから出身地を聞き一定の予備知識を得ておきます)。たとえ行ったことがない場所でも「(家族・知人から)たいそう素敵な場所だと聞いています」とほめ、故郷自慢をたっぷり伺いましょう。
お相手の思い出話には「そうですか」「~されたのですね。それはご苦労でした」「それはすごいですね」など、共感しながらうなずきます。
悲しい話題に及んだ時には「それは悲しかったですね」と思わず手を握ってみてはいかがでしょうか。最後に「今日はとても勉強になりました。素晴らしい人生をお過ごしですね」など、前向きな感想を。「この続きはまた、聞かせてください」とお別れの言葉で締めくくります。
回想法を駆使してお相手との距離をぐっと縮め、会話を愉しんでくださいね。(おわり)
いつでも元気 2019.3 No.329
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