昔ばなし苦労話自慢話 「お洗濯」
回想のヒント
おばあちゃんに甘えるおかっぱ頭の女の子。
何かおねだりしてるのかな、それとも?
おばあちゃんの笑顔がヒントです。
写真の選び方
回想法では、写真、昔の生活の道具(洗濯板、かまどなど)、当時の流行歌といった思い出を語る題材を提供します。写真の選び方のコツを紹介しましょう。
①含蓄 写真にまず求められるのは「時代」「季節」「人々の思い」が写っていること。あなたに語りかけるような写真が最高です。
②子ども たとえ少しでも、子どもが写っている写真は邪気を払います。〝隠れ童子〟です。見た人が笑顔になります。
③寸劇 写真の登場人物で寸劇ができればいいですね。姑さん、嫁さん、行商のおばさん、子どもなど、その役になりきって演じてみましょう。優しいお姑さんや鬼姑を演ずると、「気持ちがスカッとする」と婦人会では評判です。
④問題的状況 平坦な写真、何の問題もない写真では会話が弾みません。例えば婚礼の記念写真は、文句の付けようがありませんよね。「オヤ、なんだろう?」と気になる、説明しないと気がすまなくなるような写真が面白い写真です。
今回掲載した「お洗濯」の写真も、そんな効果を狙っています。
鈴木正典
島根・出雲市民病院麻酔科医。1947年、福井県生まれ。鳥取大学医学部卒。著書に『認知症予防のための回想法』(日本看護協会出版会)、『想い出かたり』(かもがわ出版)など
いつでも元気 2018.9 No.323
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