8%なんてガマンできない 「年金が下がって生活は大変」「庶民をいじめるな」 ─東京・巣鴨で聞きました
消費税増税から間もない四月一四日、『元気』編集部は、「おばあちゃんの原宿」巣鴨(東京)へ突撃取材。巣鴨では「四」のつく日が「市の日」で、とげ抜き地蔵へと続く巣鴨地蔵通り商店街は、この日も高齢者を中心ににぎわっていました。
「消費税が八%に上がりましたが、実感はどうですか?」と聞きながらシール投票を実施。やはり多かったのは「我慢できない」一四五票(六九・一%)でした。
「これ以上削るところない」
「我慢できない」にシールを貼った人からは、「社会保障に使うなんてウソよ。ほかの欄に貼った 人は何を考えているの!」(八八歳女性)、「八%は本当に苦しい。消費税分が社会保障に使われているなんて実感はないよ」(七〇歳男性)、「年金も下がっ たし、これ以上削るところない」(七八歳女性)などの声が次々と。「医療費は今一割だからなんとかなっているけど、バカにならない。孫の未来も不安。社会 保障を充実させてほしい」(七七歳・七三歳の女性二人連れ)、「安倍(首相)はだめだ。庶民をいじめちゃだめだよ。毎月ここにお参りに来て、税金下げてく れるようにお願いしているんだ」(八五歳男性)という声もありました。
同じく「我慢できない」に投票した六八歳女性は、「一〇〇円でがんばっていた近所の商店の品物が、一気に一〇八円になった」と。介護保険の要支援1に認 定されているというこの女性は、「(国は増税分を社会保障に使うと言っているけれども)要支援(のサービス)は自治体に移るっていうじゃない」と、介護が きちんと受けられるのか、制度の行く末を心配しているようすでした。
「消費税率下げろ」の大運動を
意外に多かったのが「しかたない」五七票。しかし理由を聞くと「決まったからしかたない」「社 会保障に使うなら」という声のほか、「本当は『我慢できない』に投票したい」という声も多く聞かれました。埼玉と千葉からやってきたという女性二人連れ は、「消費税は上がったのに社会保障に使われていない。法人税は下がった。一〇%に上げるなんて反対よ」と。
安倍政権は「消費税増収分はすべて社会保障に使われる」と言い立てていますが、真に受けている人は少数でした。このままいけば来年一〇月には、消費税一〇%に。負けちゃいられません。「消費税率下げろ」の大運動を。
文・多田重正記者/写真・酒井 猛
いつでも元気 2014.6 No.272