Dr.小池の世直し奮戦記 2014も全力でがんばります!
社会保障制度の大改悪が進められています。安倍自公政権による「社会保障プログラム法」によって、医療・介護・年金・福祉など、あらゆる分野で負担増と給付減が押しつけられようとしているのです。
負担増の総額は3兆円をこえる
来年四月からは、七〇~七四歳までの医療費の窓口負担を、現在の一割負担から二割に引き上げよ うとしています。一九〇〇億円の負担増となり、二一〇〇億円分の受診抑制につながると想定されています。七〇代前半の高齢者一人当たりでは、窓口負担が年 間二万円増え、さらに二万三〇〇〇円分の受診をひかえる計算です。高齢者の生活と健康に、深刻な打撃をあたえます。
介護保険では利用料の二割への引き上げで七五〇億円分の負担が増え、施設利用料は七〇〇億円分引き上げられます。
年金では、一二月から始まった支給額の削減が二年間で約一兆円。その後、新たな年金削減の仕組み(マクロ経済スライド)が始まれば、さらに約一・五兆円分が削減されます。
以上を合計すると、これから五年間で三兆円を超える負担増・給付減が、国民の暮らしに襲いかかることになります。
やっぱりウソ「社会保障のため」
消費税を一〇%に引き上げれば約一三兆円の増税となりますが、政府は「社会保障の充実」にまわすのは、そのうち二・八兆円だけと説明してきました。これ自体許せないことですが、今狙われている大改悪が実施されれば、そのわずかな「充実分」もすべて吹き飛んでしまいます。
しかも負担増の計画は、先ほど挙げたもの以外にも、まだまだあります。来年は後期高齢者医療保険料の値上げ、再来年は介護保険料の値上げが予定されてい ます。急性期病棟での入院給食費の自己負担化や、年金支給開始年齢の先送り、介護保険の「軽度」締め出しなども検討されており、改悪メニューは目白押しで す。これでは日本の社会保障制度も、国民のいのちと暮らしも、根底から破壊されてしまいます。
人権最優先の政治へ
生活困窮者を申請窓口から遠ざける生活保護制度改悪が強行されましたが、国会審議を通じて政府 も追い詰められています。私が参議院の厚生労働委員会で、生活保護申請を拒否された人、窓口で追い返されて孤立死した札幌の姉妹の実例などをぶつけると、 厚生労働大臣も「そんなことはあってはならない」と答弁。
長野からは「親族の扶養が生活保護受給の前提」との文書が申請者の姉に送られた情報が寄せられました。その違法性を指摘すると、大臣もあわてて「きちん と指導する」。国は翌日、全国に通知を出して調査する異例の対応をおこない、マスコミも大きく取り上げました。
『元気』読者のみなさん、現場で起こっていることを、どしどしお寄せください。私がそれを、政府にぶつけていきます。事実は誰も否定することができませ んし、政治を変える力を持っています。いのちと暮らし、人権を最優先する政治へと、抜本的な転換を実現しましょう。
二〇一四年、今年も全力でがんばります。力を合わせましょう!
いつでも元気 2014.1 No.267