くすりの話 162 話題のヘルシアコーヒー
Q:ヘルシアコーヒーにはどんな効果がありますか?
A:ヘルシアコーヒーはコーヒークロロゲン酸を多く含む飲料で、脂肪の燃焼量を増加させる効果のある特定保健用食品(トクホ)として、国に認可されています。
トクホとは、体の生理学的機能(栄養分の吸収や排出など)に影響をあたえる成分を含んでいる食べ物や飲み物のことを言います。ヘルシアコーヒー以外に も、摂取することで血圧や血中のコレステロール濃度などを正常に保つことを助けたり、お腹の調子を整えるのに役立ったりするものがあります。
Q:本当に脂肪を燃焼させられますか?
A:クロロゲン酸は、ポリフェノール(植物が光合成をおこなうときにできる物質)の一種で、コーヒー豆に多く含まれています。
このコーヒークロロゲン酸を継続的に摂取することで、細胞内でエネルギーを消化するミトコンドリアという器官にはたらきかけ、脂肪の燃焼を助けます。
逆にミトコンドリアのはたらきが弱くなると、脂肪は燃焼しにくくなります。その原因として、ストレスや食生活の乱れ、アルコールの過剰摂取や喫煙などがあります。
ミトコンドリアを元気にするためにはヘルシアコーヒーを飲むだけでなく、適度な有酸素運動(ジョギングやウオーキングなど)や規則正しい生活、ビタミンやミネラルの摂取などが重要です。
Q:クロロゲン酸には血圧を下げる作用もあるそうですが
A:確かに血圧を下げる作用があります。しかし摂取してすぐに作用するわけではなく、継続的に摂取することで効果が現れます。
ヘルシアコーヒーは1日1本を推奨していますし、たくさん飲んだからといって病気を予防する効果が高くなったり、病気が治ったりするわけではありません。反対にトクホの過剰摂取は、健康に害をあたえることもあるので注意が必要です。
また、高血圧症や肥満症などの病気を持つ方はトクホで治そうとするのではなく、医療機関を受診して医師の治療や指導を受けましょう。
医療機関に通院している方でトクホを使ってみたい方は、主治医や薬剤師にご相談ください。
いつでも元気 2013.12 No.266
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