Dr.小池の世直し奮戦記 久しぶりの予算委員会 “消費税増税”に道理なし
一〇月二四日、参議院予算委員会で安倍晋三首相へ質問。三年五カ月ぶりの国会論戦でした。
「楽しそうにやっていましたね」という声もいただきましたが、そんな余裕はありません。久しぶりの国会質問に、かなり緊張してのぞみました。
七月の参議院選挙で、日本共産党の議席を増やしていただいたので、質問時間も今までの約二倍に。みなさんの力でかちとった質問時間ですから、暴走する安 倍自公政権に対するみなさんの怒りをぶつけようと思いを込めました。
「片道方式」を活用して
質問にあたえられた時間は二三分でした。ただし参議院予算委員会の質問時間の計算は「片道方式」といって、質問者の話している時間だけがカウントされる方式です。委員会室の時計は、大臣や官僚が答弁している間は止まったままなのです。
これは参議院の予算委員会だけの方式です。衆議院では「往復方式」で、答弁も含めた時間でカウントします。参議院でも、予算委員会以外の委員会はすべて「往復方式」です。
「片道方式」のよさは、政府がのらりくらりと答弁しても、「時間かせぎ」になる心配がないこと。しかし質問はできるだけ短くたたみかけ、説明はできるだ け政府側にさせるとか、立っている時間がカウントされるため、話し終わったら即座に座るなど、時間の使い方には工夫も必要です。
“たしかに”を連発する安倍首相
私は今回の質問で、「消費税増税にはひとかけらの道理もない」と追及しました。賃金が下がり続 ける中で来年四月から消費税を増税すれば、くらしが壊れて景気が冷え込み、その結果、所得税や法人税の税収も減ってしまいます。私の指摘に安倍首相は、 「“たしかに”景気回復を腰折れさせる」と答弁しました。
そして東日本大震災の「復興増税」について、個人向けの復興特別所得税は二五年間続けるのに、復興特別法人税だけやめてしまうのはあまりに不公平だとた だすと、「“たしかに”国民みんなで身を切ろうという『きずな』の証であることは重々承知している」。
さらに「人をモノのように使い捨てにする社会でいいのか」と詰め寄ると、「“たしかに”私もそういう社会でいいとは思っていない」との答弁が返って来ました。
たたかいが政府を追いつめている
くらしの実態を突きつけると、安倍首相も「たしかに」と、認めざるを得ません。そして「賃上げが必要というなら、財界に大企業の『内部留保』の活用を迫るべきではないか」という私の指摘に、安倍首相も「それは私からもお願いしたい」と認めました。
大企業がたくわえた内部留保を、賃金として労働者に還元せよというのは、かつては日本共産党だけの主張でしたが、今では首相が国会で認めるまでになった のです。三年ぶりの質問でしたが、国民のたたかいが日本の政治にたしかな変化をもたらしていることを実感できました。
臨時国会では、これからも悪法とのたたかいが続きます。国会の内外で力を合わせて、ごいっしょに政府を追い詰めていきましょう。
いつでも元気 2013.12 No.266
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