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いつでも元気

いつでも元気

元気スペシャル 命を守るネットワーク 地域に大きく広げよう

 一〇~一一月は「共同組織拡大強化月間」です。全日本民医連は「三六〇万の共同組織」と「『いつでも元気』を六万部に」を目標 に、社会保障改善や憲法を守る運動と結びつけて、安心して住み続けられるまちづくりをすすめていくことを呼びかけています。今号の「スペシャル」では、地 域とのつながりを深め、仲間増やしに奮闘している共同組織や事業所の仲間たちを紹介します。

目標は事業所建設!楽しい活動で仲間増やし

長崎・させぼ健康友の会

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 長崎県で二番目に大きいまち、佐世保市を含む三市四町で活動するさせぼ健康友の会。民医連の事業所のない地域ですが、友の会役員の得意分野を活かして、ストレッチや「てくてくウオーク」などの企画を定期的に開催しています。

夏休みに「親子で味噌作り」体験

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味噌作りのポイントを話す落合さん

 「いま、食事は簡単にすまされてしまうことが多い。もっと健康の源である食べることを大事にし てほしい」と常々感じていたという同友の会役員・中ノ瀬幸子さんの発案で始まったのは「味噌作り」です。昨年から、年三~四回開催のうちの一回は、「小学 生の夏休みの自由研究としても活用してもらえるように」と七月下旬に「親子で味噌作り体験会」として開催、地元の情報紙にも案内を掲載して、参加者を募っ ています。
 七月二七日、一一組の親子・孫子が会場となった旧戸尾小学校の教室に集まりました。この日、講師として参加した落合静さん(大浦診療所・管理栄養士)は 「自分の口に入れるものがどんな材料でできているか、よく見てね」と話します。
 味噌作りは、まず袋に入った一キロの大豆をつぶすことから。茹でてやわらかくなった大豆は口に含むと甘くいい香り。あちこちから「おいしい」の声が。
 続いてかたまりになった米糀を手でほぐし塩を入れ、煮汁を入れた大豆と合わせます。まんべんなくよく混ぜ合わせ、袋の口を空気が残らないようにして結ぶ と「味噌玉」の完成。これを樽に詰めて、重しをすればできあがり。あとは一カ月後にかき混ぜて醗酵を促すだけです。
 「大豆をつぶすのは大変だったけれど、なめたらクリームみたいだった」と話すのは、両親と参加した川原祐美さん(小学二年)。昨年も参加したという本村 孝徳くん(小学五年)はできあがった味噌玉を見て満足気。母親の美和子さんは、「ほとんど味噌汁は飲まなかったのに、自分で作った味噌だと『おいしい』と 言って飲んだんですよ」と話します。この日、二人の参加者が友の会に入会しました。

民医連の事業所づくりを目指して

 「県北地域に民医連の事業所を」「自分たちのまちに居場所を」と発足した同友の会。事務局長の北村辰己さんは「健康づくりを通じて『友の会っておもしろかね』と感じてもらい、もっと仲間を広げたい」と話します。
 平地が少ないこの地域の友の会員や地域住民からは「野菜作りをしたい」という要望が出されています。「来年四月の友の会総会までに会員九〇〇世帯」を目標に、さらに活動を広げていきます。

文・宮武真希記者/写真・豆塚 猛

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全職員ですべての患者さんに声かけ

石川・城北歯科

 二〇〇四年春に開設した当歯科は、今年八月、友の会の仲間増やし一○○○人目を達成、友の会とともに歩んできた城北歯科の歴史が一つの節目を迎えました。
 当院では、初診受診のすべての患者さんに入会の声かけをおこなっています。
 二〇一一年度より、職員のなかから毎年一人を「友の会委員」として任命し、定期的におこなわれる友の会役員会に出席するようにしています。会議に出席し て発言することを通じて、各支部役員に歯科を身近に感じてもらい、班会開催につなげています。また、各地域の健康まつりや友の会主催の旅行などにも積極的 に参加して歯科をアピールすることも、友の会委員の重要な役割となっています。
 また、年間で二〇〇人の新規会員・二〇回の班会開催を目標に設定し、毎月の新規会員数を集計しています。具体的な目標を決めることで、職員一人ひとりが日々の診療で積極的に入会を呼びかけるようになりました。
 現在職員一一人の当院では、班会参加は一人年間二回以上が目標です。班会では難しい話だけの学習会にならないよう、フェイスマッサージなどの実技も取り入れて、お口の中に興味を持ってもらえるよう工夫しています。
 さらに、事業者利用委員会で年に三回、友の会役員と城北歯科の間で話し合いの場を設けています。そこでは友の会・城北歯科の双方で要望などを出し合い、 たがいのとりくみや事業所運営の改善につなげています。たとえば、診療室内に飾っている絵画を友の会から定期的に提供してもらい掛け替えることで、診療室 の雰囲気が良くなるようにしています。
 患者さんや役員の声をすぐに反映させることで、少しでも地域の皆さんが受診しやすい歯科医院になることをめざしています。
 地域にとって健康づくり、まちづくりの良きパートナーとなれるよう、今後もより良い地域づくりのために仲間を増やしていきたいと思います。

(津田聖香・歯科衛生士)

 

「患者の立場にたつ」 医療・看護を実践するために

 山梨・巨摩共立病院では、各職場から選出された友の会委員を中心に、会員拡大をすすめています。業務の合い間に、患者さんに目配りしながら声かけを続け、友の会員を増やしている外来看護師の大桐仁美さんに話をききました。
(写真・酒井猛)

 「友の会に入りませんか?」と、昨年の九月から患者さんに声かけを続け、昨年度末までで七三人の方に入会してもらいました。今年度も声かけを継続し、八月末までに四七人、昨年度からの累計は一二〇人となりました。
 今年度に入り、友の会員の拡大に乗り出す職場が増えてきており、嬉しく思っています。
 私は看護師として二二年勤務してきましたが、これまで班会などへは参加しても、会員拡大は意識的にはとりくんでいませんでした。ところが昨年、職場の友 の会委員になったことがきっかけで、声かけをしたところ入会していただけたので「私にもやればできる」と自信になったのです。
 入会された患者さんの顔は、ほとんど覚えています。患者さんも覚えていてくれて、来院時に困りごとなど相談してくれることが増え、患者さんとの距離が近くなったと感じます。
 患者さんのいろんな生活背景や、抱えているさまざまな思いをあらためて知るなかで、民医連の「患者の立場にたつ」医療・看護を実践するためにも、友の会 員の拡大は欠かせないと感じています。また、民医連職員としての「使命」だと感じるようになりました。

 

自治体といっしょに健康チェック開催

福岡・ありあけ健康友の会

 当健康友の会は二〇〇七年度から大牟田市の出前検診制度を利用して乳がん・子宮がん検診を おこなってきました。このことが、「市のがん検診受診率向上に貢献している」と大牟田市に認められたので、市に「乳がん・子宮がん検診に協賛してもらえな いか」と出向いたところ、担当者から「協賛ではなく友の会と市との主催としてほしい」と申し入れがありました。これらがきっかけとなり、今年度から、当健 康友の会が開催する健康チェックの案内を、市の広報紙に掲載してもらえることになりました。
 広報紙に掲載されたことで、五月の健康チェックはなんと一〇〇人を超える参加で、午後からの開催にもかかわらず朝から待たれている方もいるという大盛況 ぶり。医療相談、歯科相談、血管年齢・骨密度に大行列! 歯科受診を紹介したり、米の山病院への転医相談もありました。
 市民からの「またぜひ開催してほしい」という要望に応え、共同組織強化月間にあわせて一〇月にも開催予定です。
 これからも、さまざまな健康づくりのとりくみを自治体と協力しながらすすめていけたらと思っています。

(米の山病院共同組織課・米村理恵)

いつでも元気 2013.10 No.264