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いつでも元気

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元気ネットワーク 安心して かかれる“みんなの診療所”を 滋賀・湖南市に「こうせい駅前診療所」来春オープン

 共同組織の活動は地域の健康づくり・仲間づくりの要となっています。
 全日本民医連は第四〇回総会決定で、あらためて「あらゆる活動を共同組織の仲間とともに」と強調しました。しが健康医療生協の診療所建設のとりくみを紹介します。

2000人の組合員を目標に

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「一人ひとりの体の状態に寄り添いながら、健康といのちを守る診療所がほしい」と話しあう参加者

 来年春、しが健康医療生協は人口五万人の滋賀県湖南市に、滋賀民医連四カ所目となる「こうせい 駅前診療所」を開設します。昨年七月に開いた「湖南・甲賀にみんなの診療所をつくる会」設立総会には診療所開設予定地周辺地域から一八〇人が集まり、診療 所への期待が寄せられました。会設立以降、同医療生協は地域訪問や「まちかど健康チェック」などを通じて、地域に診療所開設を知らせ、医療生協の組合員を 増やしています。
 診療所建設決定前には約二〇〇人だった湖南市の組合員は、今年六月末には九〇〇人を超えました。これまでなかった班も六つ誕生し、現在は市内に二〇〇〇人の組合員を迎えようと奮闘中です。

「とにかく、通院がたいへん」

genki250_03_02  五月二三日、新診療所近くの石部まちづくりセンターで開催した健康チェックには、一六人が参加しました。看護師が血圧や体脂肪を測定し、検査キットで尿を 調べて気になる症状の相談を受けた後、医療生協を紹介しながら、新しい診療所への要望を聞く「医療・介護こん談会」を開きました。「滋賀医大で診察を受け ているが、とにかく通院がたいへん。診療所ではぜひ送迎をしてほしい」「いまは健康だが、いつ病気になるかわからない。病気の予防について勉強できる機会 があれば」「健康診断や人間ドックなど、気軽に健康管理の相談ができる診療所に」などの声が。地域の方の切実な思いに、藤井晃さん(しが健康医療生協・診 療所建設現地責任者)は「地域の方がたの医療・介護を受ける権利を守る役割を担う診療所にしたい」と応えます。

医療を受ける権利を守りたい

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新診療のパンフレットより

 滋賀民医連は二〇〇六年、第二次長期計画後半五カ年計画で「県内四つめの診療所を展望する」ことを決定。県内三カ所目として一九九六年に開設したこびらい生協診療所と連携がとれる地域の医療・介護基盤について検討し、開設場所を模索していました。
 開設を決めた湖南市は、戦後から障害者福祉の先進的な活動にとりくみ、「近江学園」など知的障害児・者の施設や寮が多い地域です。近年は大企業の下請け 工場で働く外国人労働者も急増しています。また、大阪や京都のベッドタウンとしても人口が増えている地域ですが、市立石部医療センター(市立病院) は二〇一〇年、医師不足で入院業務を廃止。市長が滋賀県に医師の確保を求める要望書を出すなど働きかけてきましたが、県からは具体的な対応策を示されず、 現在も日中の外来診療のみ。市内の民間病院や診療所を含めて、夜間診療や緊急時の救急医療体制は手薄になっています。
 しかも「この地域には、往診や介護サービスなど、退院後も患者をフォローする医療機関や介護施設がほとんどない」と語るのは、「湖南・甲賀にみんなの診 療所をつくる会」代表をつとめる市原邦雄さんです。「いのちの平等を掲げる民医連の診療所ができれば、この地域が、安心して暮らせるまちになると思うので す。“かかりつけ医をもち、安心して地域で、自宅で、最期をむかえたい”という地域住民の願いにも、応えられる」と期待を語ります。
 塚本昌子・滋賀民医連事務局長は「障害者や外国人労働者たちも、受診困難な状況です。そうした人びとの医療を受ける権利を守るためにも、民医連の診療所 を開設することで安心できるまちにしたい」と。新診療所は、膳 所診療所副所長の佐々木隆史医師を所長にむかえ、来年
四月にオープンする予定です。
文・宮武真希記者/写真・豆塚猛

いつでも元気 2012.8 No.250