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いつでも元気

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くすりの話 137 子どもの「予防接種」

Q:予防接種はなぜ必要なの?

A:予防接種とは、ワクチン(病原体や毒素の力を弱めて作った 薬)を接種することで、免疫力をつけて発病を予防したり、症状を軽くしたりするものです。赤ちゃんはお母さんから、いろいろな病気に対する免疫力をもらっ て生まれますが、その免疫力は生後8カ月から12カ月ごろまでに失われていきます。
 そのため、赤ちゃん自身が免疫力をつける必要がありますが、ここで役立つのが予防接種です。また、予防接種によって免疫をつけた人が多ければ多いほど、 感染症にかかる人が減ることにつながり、感染症の流行を抑えることができます。社会全体の感染症予防にもなるのです。

Q:定期接種と任意接種の違いは?

genki238_05_01A:予防接種には、法律に基づいて市区町村が実施し、公費で費用を負担する定期接種(法定接種)と、接種者(保護者)の希望により自己負担で受ける任意接種があります。
 定期接種は、予防する病気によって分類されています。「1 類」がジフテリア、百日咳、破傷風、麻しん、風しん、ポリオで、主に入園・入学前の子どもが接種対象です。「2類」はインフルエンザで、主に65歳以上の 方や、60歳以上で心臓、腎臓、呼吸器に重い障害のある方が対象です。
 結核予防法に基づく定期接種は、BCGといって、生後6カ月未満(交通事情、災害、その他特別の事情によりやむを得ない場合は1歳未満)が対象です。定期接種で健康被害が起きた場合は、予防接種法に基づく救済制度もあります。
 任意接種は、希望者が医療機関で受けます。
 接種費用は医療機関ごとに異なります。接種対象となる病気は、インフルエンザ、おたふくかぜ、水痘(水ぼうそう)、A型肝炎、B型肝炎、コレラ、狂犬病などです。
 また、新しい任意ワクチンとして細菌性髄膜炎などを予防するヒブワクチンや、小児用肺炎球菌ワクチンのほか、子宮頸がんワクチンがあります。任意接種を 受けたことにより健康被害が起きた場合は、医薬品副作用被害救済基金法に基づく救済制度があります。
 新しい任意ワクチンについては効果、安全性とも、いまだ確立しているとは言い切れません。最近でもヒブワクチンと、小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種に よる死亡例が数件あり、一時接種見合わせとなりました。その後、厚労省は同時接種と死亡の因果関係を否定しましたが、今後も重篤な副反応が起きないか、見 守っていく必要があります。

Q:接種の順序や副作用の注意点は?

A:接種年齢や接種間隔など推奨期間がありますので、事前に医 療機関へ相談し、確認してください。接種後1時間は急な副反応が起こる場合があります。24時間(生ワクチンは2~3週間後に出現することもある)は子ど もの様子に注意し、異常があればすぐに医療機関に連絡してください。

いつでも元気 2011.8 No.238