地域に寄り添う
「お腹も心もいっぱい」 石川・城北病院
当院の看護部門では、「浅野地域で孤独死を出さない」と決意し、ひとり暮らし訪問や秋のお食事会を一四年間続けてきました。
昨年も看護師たちが共同組織の力も借りて、一四〇人の対象者を訪問し、お食事会へおさそいしました。
当日は三一人が参加。昨年の参加者のうち、すでに四人の方が亡くなっており、あらためて「一期一会」を胸に刻みました。
食事会とともにバイオリンとチェロの二重奏コンサートも楽しんでいただきました。
帰り道、腰をかがめてやっと歩いているYさんに感想をうかがうと、「お腹も心もいっぱいになった。ありがとう」と。こちらも胸がいっぱいになりました。
(礒貝幸恵)
「よろず相談会」に72人 兵庫・尼崎医療生協
一二月二五日、阪神尼崎駅前の中央公園で「反貧困・よろず相談会」を開きました。当医療生協をはじめ、尼崎労連、尼崎生健会、尼崎民商など九団体による「よろず相談ネットワーク」が中心となり、実行委員会を結成してとりくんだものです。
相談員として弁護士、司法書士、看護師、ケースワーカーなど合計七二人が参加。当医療生協からは組合員、理事、職員あわせて二二人が参加しました。
当日は小雪がちらつく寒いなか、相談案内のビラを一五〇〇枚、ポケットティッシュを一〇〇〇個配布。三時間あまりで七二件の相談が寄せられました。
医療生協の健康チェックには一〇人の方が訪れ、必要な人には無料・低額診療事業を紹介しました。医療相談では、ある方から「入院の際の差額ベッド代、タ クシー代などの支払いで生活費が四万円ほどしか残らず、家賃も払えそうにない。不安で新年が迎えられない」との切実な相談が寄せられました。
丁寧に相談に応じたところ、「これで安心できました」と話され、用意したぜんざいを食べてくださいました。
(長濱勝彦)
毎月開店「ふれあい喫茶」 北海道勤医協在宅医療福祉協会
当協会の丘珠在宅総合センターでは、「ふれあい喫茶」を毎月開店しています。四人のボランティアが運営を担当し、毎回一〇~二〇人程度のお客さんが来てくれます。
一二月一四日は午後一時に開店。コーヒーの香りが漂いはじめると同時に、利用者が集まってきました。
一〇〇円でおかわり自由のいれたてコーヒーと駄菓子。みなさんゆったりとくつろぎ、おしゃべりも弾みます。
木村京子さんは、前身の丘珠病院時代から一四年もボランティアを続けています。「ほっとひと息つける場をつくろうと心がけています。おしゃべりの合間に利用者さんの本音を聞けたり、がんばっている利用者さんから元気をもらったりしています」と語ってくれました。
「肩ひじはらずにできることを続けています」という大柳三枝子さんは、「友の会のみなさん、すてきなコーヒーカップをゆずってください!」とアピールしていました。
(富田敏子通信員)
地域連携って何? 山形・本間病院友の会
一一月三〇日、当友の会旭新町班は「入院から退院までの流れ~地域連携って何?」と題して班会をおこないました。
講師は、本間病院医療福祉連携室の佐藤友子室長。スライドを映しながら、「以前はひとりの患者をひとつの医療機関で診る『自己完結型医療』であったの が、現在は専門機能を活かし連携して患者を診る『地域完結型医療』になっている」と説明がありました。さらに「ひとりで悩まずにお気軽に受診してくださ い。解決の糸口が見えてくるはずです」と。
あらためて医療体制の変化を認識させられた班会でした。
(渡部英男通信員)
小児科をオープン 富山医療生協
富山協立病院は昨年一一月に小児科をオープンしました。
小児科外来スペースに、プレイルームや授乳室などを新設。診察室は三つあり、感染対策で隔離が必要な場合にも対応できるようになっています。
担当の飯村雄次医師は、一般の小児科はもちろん、小児アレルギーを専門として診療にあたります。
内見会には子どもを入れて一〇〇人の方が参加してくれました。「近くに小児科ができるのはうれしい」「子どものアレルギーは非常に多いので、専門の医師がいるのは心強い」などの声が寄せられました。
一二月に受診したのりたか君(五歳)は、二回目のインフルエンザ予防接種。はじめは緊張して母親に抱きついていましたが、注射が終わると「ちょっとだけこわかった」といいながらプレイルームへ。
来院する子どもが少しずつ増えてきています。
(松井弘通信員)
各地のとりくみをお寄せください。編集の都合上短くする場合がありますが、三〇〇字で、写真もつけてください。毎月の締め切りは七日ごろです。
いつでも元気3月号No.233より