元気スペシャル 健康と仲間、一挙両得!! 心にも体にも“効く”共同組織
共同組織の魅力を伝える第二弾。「健康づくり」も「食事づくり」も、みんなといっしょだともっと楽しい。今月は、思わず笑顔になるような各地の共同組織のとりくみを紹介します。健康と仲間、一挙両得!!
みんなで歩いて |
みんなで健康ミニ・ウオーク
静岡西部健康友の会
冗談飛び交い、笑いが絶えず
佐藤町診療所(浜松市)を拠点に活動する静岡西部健康友の会。毎週水曜日、「健康ミニ・ウオーク」と銘うって三キロほどのウオーキングをおこなっています。
酷暑のため八月はお休みしていましたが、九月一五日に再スタート。この日、一七人の友の会員が参加しました。
まずは診療所の前で準備運動のストレッチ。「ゆっくり首をまわして~」「これがまわらなくなったら大変だ、借金で…」。冗談が飛び交い、笑い声が絶えません。
筋肉や関節をほぐし、身体があたたかくなったところで、ウオーキングに出発。診療所近くの馬込川沿いを、わいわいとおしゃべりしながら歩いていきます。 豊かな自然が鮮やかで、ウオーキングにぴったり。川の中をコイが泳いでいたり、季節によってはカモやウグイ、シラサギなども見られるそうです。春には桜 並木で一面ピンクに染まるといいます。
三〇分ほどで、コースの中間地点・船越公園に到着。ここで“筋肉体操”をします。
なかには土下座スタイルの腕立てふせも。「みんなで謝っているみたい」「申し訳ありませんでしたぁ~」「ハツハッハッ」。初心者には少しきつそうな体操のあいだも「スマイル!」と声をかけあって、はげましあいます。
トータル一時間半程度の運動をして診療所へゴール。最後に軽い体操をして終了です。
情報交換の場にも
歩いた距離を東海道に換算してグラフに |
「リハビリのため」「メタボ解消のため」「健康維持のため」など、参加した目的はさまざま。なかには「おしゃべりしたいから」という人もいるようです。
友の会事務局員の内山尚美さん(63)は、「もともとは健康づくりのために気功をやっていました。でも、もう少し気楽に、手軽にとりくめるものはないか と考えて、浮かんだのがウオーキングでした。二〇〇七年一月から始めました」
機関紙で約二一〇〇世帯の友の会員にお知らせをして開始。だれでも参加でき、出入りも自由です。
浅井嘉子さん(68)は、二〇〇七年四月から参加しています。「平均一〇人以上は集まります。おしゃべりが楽しい。テレビや雑誌で見聞きした健康情報を交換する場にもなっています」と話してくれました。
この日初めて参加した山口ほみえさん(66)は、介護していたお母さん(享年95)をことし二月に看取ったばかり。「半年経って、やっと外に気持ちが向 いてきたところです」。ふだんはバイクに乗ることが多いという山口さんは、「運動しなければと思っても、ひとりではなかなか続きません。今日歩いてみて、 とても気持ちいいし、心にも身体にもいいみたい」と。
「今度は春に来て」
ウオーキングと体操の“トレーナー”役をしているのは、内藤勝義さん(56)と由美子さん(55)の夫妻。
勝義さんは「とにかく三人集まったらやろうといって続けています。『気軽に』『楽しく』が続けられる秘けつ。だんだん慣れてきたら距離を長くしたり、た まには自然を観察しに足をのばしたりもしてみたい」。由美子さんは「診療所との連携を意識してできたらもっといいかも。血圧や骨密度を測って健康チェック をしたり、健康相談と組み合わせたり…」と、抱負を語ってくれました。
桜並木の下を歩きながら、「今度は春に来るといいよ」と記者に話しかけてくれたみなさん。このあたたかさ、人と人とのつながりが、何より健康に“効く”のかもしれません。
文・武田力記者/写真・牧野佳奈子
いっしょに食べて |
こんなにとれたよ~
子どもたちと玉ねぎ収穫会
福岡・ありあけ健康友の会
「はたけ班」は、その名のとおり農地を借りて作物を育てている友の会の班です。玉ねぎやさつま芋、里芋などを植えています。
この日は、近くにある保育園の園児たちといっしょに玉ねぎを収穫。畑の土がついた玉ねぎを、一本一本大切に抜きながら、「ミミズが出たよ」「大きいのが抜けた」と子どもたちも大はしゃぎ。
雨が少ないことしの気候にヤキモキしながら、「今度は収穫だけでなく食事会もしたいね」と話し合っています。
(福田恭介)
自分を変える60日~ヘルスチャレンジ
岡山・倉敷医療生協
九~一一月のうちの六〇日間、自分の選んだコースの目標を達成することができるかどうかを試す「ヘルスチャレンジ」。
県内の七市三町のほか、ことしからは県も後援するイベントに。すでに二一〇〇人以上がエントリーしています。
ことし用意されたのは、二一のコース。一日一〇分以上歩く「いきいきウオーキングコース」、タバコを吸わない「煙くん、さよなら禁煙コース」のほか、五 分間星座や雲を見つめる「見上げてごらんコース」などユニークなものも。
登録したグループ全員が達成すると、達成賞がもらえます。
(「くらしき医療生協」より)
包丁を持つ手に注がれるまなざしもあたたかい「男の料理教室」 |
笑いも素敵なスパイス
東京・足立健康友の会
定期的に開く「男の料理教室」。「初めて包丁を握る」という初心者から「主夫歴13年」というベテランまで、多彩な顔ぶれが集まります。
この日のメニューは、チンジャオロース、オイキムチ、中華風卵スープです。
できあがった料理を見て、「妻に食べさせたい」との声があがると、すかさず「うらやましい」と合いの手が…。いつも笑いが絶えない教室です。
(大井民江)
低カロリー・バイキングに舌鼓
石川・金沢北健康友の会
低カロリーなので安心して“食べ放題”のバイキング |
城北病院には、糖尿病患者会の「みのり会」があります。同じく院内に開設した、生きがい(助け合い)センター「まつもとてい」と合同で食事会をおこないました。
「まつもとてい」のコック長と「みのり会」担当の栄養科職員が、分担して腕をふるいました。高カロリーのマヨネーズやドレッシングを使わないなど、身体のために工夫をこらしたバイキング料理が並びました。
この日は三五人が参加。自分の摂取するカロリーにあわせて、好きなものを選んで食べます。みんなお腹いっぱい、肉料理やサラダ、デザートまで堪能し、大満足の低カロリー・バイキングでした。
(藤牧渡)
『元気』を活用しています
熊本・西南部健康友の会
毎月、友の会の世話人会で『元気』の読み合わせをしています。
九月一日は、要望の多かった「はじめよう『嚥下体操』」(9月号・けんこう教室)を題材にしました。
わかりやすい図があるので実践しやすい。みんなで「パパパパ、ララララ、カカカカ…」と発音練習。
四月に入職したばかりの二〇代の新人役員さんが上手で、「やっぱり若いなぁ。歯切れがいい」と、みんなから拍手をもらっていました。
(渡辺ゆみ子)
いつでも元気 2010.11 No.229