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いつでも元気

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Dr. 小池の国会奮戦記 すべての子どもに行き届いた教育を 人間らしく生きる権利のために

 最近、いくつかの教育現場をまわる機会がありました。
 ひとつは「特別支援学校」。障害を持つ子どもたちのための学校で、それまで盲学校、聾(ろう)学校、養護学校とされていたものが、二〇〇七年から一種類になったのです。

カーテンで仕切られた教室

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カーテンで仕切られた特別支援学校の教室を視察(都内)

 行ってみてびっくりしました。生徒数が急増する中で、校庭をつぶしてプレハブ教室をつくるだけでは足りず、教室をカーテンで仕切って二つのクラスにしているところまでありました。
 カーテン一枚で仕切った「教室」はとても狭く、隣のクラスの先生や子どもの声も筒抜け。これではとても落ち着いた授業にはなりません。
 障害のある子どもたちのための学校は、こうした特別支援学校の他にも、小中学校に設置された特別支援学級や通級指導教室があります。
 「通級指導教室」にも行きました。軽度の障害を持つ子どもたちが、普段は通常学級に通いながら、週に何回か通って特別な指導を受けるものですが、希望者 の数に対して学級が足りません。「希望しても入れない」「仕事を休めないので、昼間に通常学級から遠く離れた通級に連れて行くことができない」といった悩 みが寄せられています。
 発達障害などの子どもも対象に広げて、新しい教育体制が出発したのに、国が教育条件の整備の責任をおこたってきたのが原因です。

教職員の労働条件も過酷

 しかも、こうした特別支援教育に携わる教職員の労働条件は過酷で、一般の学校にくらべて多くの健康被害が起こっています。実際にからだ全体を使って熱心に子どもの教育に取り組んでいる先生たちの姿を目にして、頭が下がる思いでした。
 なぜ、こうした場で学ぶ子どもたちが急増しているのか。もちろん父母が、お子さんの条件にあった教育を求める結果でもありますが、社会のゆがみが背景にあることも見逃すわけにはいきません。
 「全国いっせい学力テスト」のように、競争につぐ競争で子どもを追いたてる教育が、ていねいな支援を必要とする子どもたちを通常の学級に居づらくさせて います。貧困の広がりなどによって、精神的に不安定な子どもが増えています。こうした子どもたちをしっかり支えることは政治の責任です。

少人数学級の実現急げ

 だれもが、成長・発達する権利を持っています。障害のある子どもへの教育は、その権利を保障するためのもの。だれもが人間らしく生きていく権利を保障するために不可欠なものです。
 この点では、通常の学級の中でも、一人ひとりに目の行き届く少人数学級の実現が急がれます。
 四月にはわが子の区立小学校の入学式もありました。新入生は五二人だったため、二六人ずつの二クラスになりました。先生が一人ひとりに優しく問いかける様子に、お母さんやお父さんたちの顔もほころびます。「少人数学級を日本のすみずみに広げよう」と心に誓いました。

いつでも元気 2010.6 No.224