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いつでも元気

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カムカム健康法(19) あなたは電動歯ブラシ派?

土屋エリ (岡山・水島歯科診療所・歯科衛生士)

  健康に対する意識や清潔志向の高まりから、口腔清掃道具に対して多くの関心が寄せられています。電動歯ブラシも、家庭電化製品の一角に売り場コーナーが設けられたり、テレビやインターネットによる通信販売などでも購入できるようになりました。
 電動歯ブラシのなかでも、最近は「音波・超音波歯ブラシ」という言葉もよく聞くと思います。

音波ブラシって?

 従来の電動歯ブラシは毛の部分が回転したり、上下や左右方向に往復しながら動きます。
 「音波」とは振動により物と物が接触したときに発生する音をさし、音として人間に聞こえる範囲の一六~二万ヘルツ(ヘルツは一秒間の振動数)が「音波」。二万ヘルツ以上が「超音波」で、人間の耳では聞き取れません。
 「音波ブラシ」はリニアモーターが搭載されていて、二〇〇~三〇〇ヘルツの音波でプラーク(汚れ)のなかの頑固な細菌のつながり(連鎖)を切り、細菌の 構造にダメージを与えます。「超音波ブラシ」は不溶性グルカンという歯垢の一成分も破壊します。プラークコントロール(汚れの除去や抑制によって歯周病の 予防をすること)に効果があるとされています。
 
電動歯ブラシのメリットは

 手用歯ブラシと比較した場合の電動歯ブラシのメリットは、(1)ブラッシング時間が短くなる、(2)手を動かす回数が少なく、手の疲労を軽減する、 (3)どのような角度であてても、毛先が当たれば同じ動きで清掃できる、(4)磨いたあとのツルツル感の持続が長い、などがあげられます。
疲労や負担軽減にはなるので、高齢者や障害のある方には電動ブラシはおすすめです。また、手用歯ブラシではなかなかプラークコントロールの成果が上がらな い方や、歯周病治療や矯正治療をしている方、磨くときに力をいれすぎて傷を作りやすい方、ぜひ試してみたいと意欲のある方にもおすすめです。

手用歯ブラシとの差は? 

 電動といえども、歯ブラシは口にくわえれば清掃されるというものではありません。磨き方のポイントは歯科医院で指導を受けましょう。
 力を入れすぎると歯肉をいためることがあります。「あてる」というよりも、毛先が歯面に「触れる」くらいの感覚で磨きましょう。歯みがき剤は使わなくても大丈夫です。使いたい場合はジェルタイプをおすすめします。
 電動歯ブラシと手用歯ブラシは、どちらを使ってもプラークの減少にはあまり差がないといわれています。どちらを使うにしても、いかに確実にプラークを落とすかということが大事です。
 自分にあった歯ブラシを上手に選択し、歯科医院で自分にあったブラッシング指導を受けてみてください。

いつでも元気 2007.5 No.187