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いつでも元気

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9条と25条、両方で一人ひとりの生活の安全は守られる 「9条の会・医療者の会」が発足

保守、革新の区別を脇に置いて広げよう

小森陽一氏が講演

 一一月五日「九条の会・医療者の会」が発足しました。発会記念講演会では、「九条の会」事務局長の小森陽一さん(東京大学教授)が次のように講演しました。

実践的な戦争の抑止力に

 「九条の会」は、有権者の過半数を護憲で結びつけるために、九条の会のアピールに賛同する人が勝手連的に運動を広げ、ネットワークにしていく新しい運動です。
 イラク攻撃は、同盟国イギリスをイラクから守ることを口実に集団的自衛権の行使として行なわれました。ユーラシア大陸の西側で戦争が続いているのに、な ぜ北朝鮮をめぐる東側では戦火がおきないか。日本は九条があって、自衛隊は軍隊ではない、したがって日米軍事同盟にもとづく集団的自衛権の行使ができない からです。九条は、きわめて実践的な戦争の抑止力になっています。自衛隊が軍隊になり、集団的自衛権が行使できるようになると、「日本が北朝鮮に攻撃され る事態が予測される」といって、米国が武力行使をする看板ができます。これに道を開くことが九条を変えるねらいです。
 自民党は憲法二五条の生存権を、国民の「権利」から「社会連帯・共助」に大転換してしまおうとしています。二五条と九条の関係は、九条で軍隊を持たない 分、社会保障や社会福祉が充実できるという関係です。生活の安全保障という観点に立てば、九条の戦争放棄と軍隊の放棄があってはじめて、生活の安全保障が 可能になる。九条と二五条は、つねに両方なければ支えにならない。国民一人ひとりの生活を保障しなければ、戦争につきすすんでしまう社会になってしまいま す。
 私たち一人ひとりの主権者にとって、アメリカべったりの政権のもとでの改憲に、一切の未来はない。保守革新、左右の区別をわきにおいて広げていくことがいま大事です。 

 元都立松沢病院院長の秋元波留夫さんや医師のなだいなださんら二七人が呼びかけ人となった会には、全国の医師、医学者など三五三人の賛同が集まっています(一一月二〇日現在)。
 呼びかけ人を代表して、東京大学医学部教授の若井晋さんが「私たちは立場が違っても九条を堅持していく点では一致している。みんなで力を合わせれば、憲 法を守るために貢献できます」と訴えました。
八重山薫記者

いつでも元気 2005.1 No.159