緊急レポート 民医連が全国から 被災地へ支援続々
新潟中越地震
診療所は当夜から避難所
続く余震に生活のメドたたず
全村避難となった山古志村の人たちの避難先・長岡市大手高校で健康相談にあたる下越病院の渡辺敏医師(中央)と山本茂看護師(左端)=10月28日 |
温かいけんちん汁に笑顔がこぼれる(ながおか生協診療所 |
診療所の2階は臨時保育所に |
全国から支援ボランティアが(長岡市) |
10月23日、午後5時56分、新潟県中越地方を震源に、震度6の地震が襲いました。全日本民医連は、長岡市のながおか医療生協を拠点に、全国から、物資と医療の支援を続けています。支援に入った医療生協さいたま本部事業部の境裕之さんはこういいます。
「地震の翌朝9時、埼玉協同病院に備蓄していた非常食を車に積み込み、3人で長岡に向かいました。道路が 陥没したり信号機が動かなかったりするなか、夜7時ながおか生協診療所到着。診療所は、幸運にも、電気・下水道・電話回線が無事で、すでに地域の避難所に なっていました。グループホームなども使って、60人くらいの人が避難していたようです。
他県連からもすでに支援者が来ていて翌日から地域訪問し、必要なものがあれば診療所へと声をかけて歩きました」
大きな余震が続き、生活再建のメドが立たないなか、関連死が続いています。
阪神大震災の経験から、神戸協同病院の上田耕蔵院長は「高齢者はもともと動脈硬化があるところに、少しの負荷で血栓や出血が生じ、脳梗塞、心筋梗塞を起こしやすい。弱る前に避難所から特養ホームなどに緊急避難させたほうがいい」と提言しています。 (写真・吉田一法)
但馬水害 台風23号の爪跡も深く
地域訪問活動。先頭は尼崎医療生協の島田真医師(10月24日) |
地域を回って健康相談
台風23号による豪雨のため、10月20日、円山川が決壊。兵庫県たじま医療生協ろっぽう診療所も1階が ほぼ水につかり、医療機器や家電製品もすべて使えなくなりました。しかし全国からの支援で、23日から仮診察室を設けて診療開始。25日からは本来の診察 室に戻しての通常診療を始め、往診、訪問看護も始めました。
1週間たっても家がかたづかないという人も多く、支援者による地域訪問が行なわれています。血圧を測ると200を超える人も。ろっぽう診療所から車を回してもらい、点滴をし、食事もしてもらって自宅まで送るといった活動が続いています。泥洗いもまだまだ必要です。
いつでも元気 2004.12 No.158
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