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ニュース・プレスリリース

民医連事業所のある風景 千葉/共同薬局 千葉民医連薬局活動の要として 幕張の地で35年

これまでの歩み

 共同薬局は海岸であった幕張の浜が高度経済成長期に埋め立てられた、幕張メッセの高層ビル群を遠くに望む千葉市花見川区にあります。
 対応する千葉健生病院は、日本の循環器医療の先陣を切って心臓カテーテル治療にとりくみ、1980年代の千葉市救急車搬送数はトップでした。昼夜を問わず大勢の患者が押し寄せ活気に満ちた医療活動を行っていました。院外処方せんも1日500枚と多く、さながら薬局内は戦場のような忙しさで、一息つけるのは午前診療が途切れる午後3時過ぎでした。狭い薬局内でお尻をぶつけながら調剤を行っていたころを懐かしく思います。
 外来診療所・病院のリニューアル移転に伴い、2004年現在の場所になるまで4回移転しました。そのたびに待合室が広くなり、OCT薬や食材、衛生材料の販売を拡充しました。千葉保健共同企画は1987年に有限会社として発足してから、一般社団法人に組織改編した2016年10月には11薬局となりました。介護保険がスタートした2000年に薬剤師もケアマネジャー資格を取得し、在宅訪問活動を幅広く展開しました。共同薬局は規模・機能とも当社のなかで1番であり、主軸として力を発揮しています。

特徴的な活動

 共同薬局は健康サポート薬局の認定を取得し、患者サービスの一環としてヘルスステーションのコーナーを持っています。会員は無料なので、会員拡大とタイアップをし、友の会職員に利用者サポートをお願いしています。東洋医学の鍼灸と漢方薬を学び鍼灸院を開院した元職員が、通常の処方薬でも不調の患者の相談に応じ、食生活アドバイスと漢方製剤の提案により健康増進の手助けをしました。また、アロマセラピーを学んだ職員を中心に精油販売を行い、待合室にデフューザーでリラックスできる香りを紹介することもあります。小児ぜん息様症状の緩和目的の吸入薬を使用するため、1週間単位の吸入器レンタルも行っています。今はコロナ禍で友の会班会が開かれませんが、健康講座の講師活動も担当していました。

職場の雰囲気

 新入薬剤師には初期研修委員会を設定し学ぶ時間を保障しています。第一世代の先陣職員は学習意欲の高い職場風土を培ってくれました。朝の始業前、昼休み、夕方の終業後に病院内外で自主的な学習会を開き、がんばって学びあう楽しさがありました。女性の多い職場なので、産休・育休を取得しても励ましあいながら薬剤師としてのキャリアを積み重ねてきています。院内保育所で一緒であった乳児が立派な成人となり医療従事者として就労している幼なじみ同士という例もあります。学びあい育ちあう職場環境は、千葉民医連薬剤師政策でもうたっています。

未来に向けて

 医薬分業の黎明期に比較し、昨今の保険薬局の経営は大変厳しい時代です。がむしゃらに処方せん調剤をこなしていただけで経営が潤っていたころとは異なります。かかりつけ薬剤師制度や服薬フォロー、在宅訪問など多岐にわたります。0402通知により調剤業務は事務職員との協力が可能となりました。コロナ禍で大変な時代だからこそ、地域に選ばれ支えられる薬局を継続していかなければなりません。一人ひとりがやりがいをもって仕事を続けていける職場づくりに努めていきたいと思います。
一般社団法人千葉保健共同企画 代表理事 伊藤 美砂子)