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ニュース・プレスリリース

民医連事業所のある風景 山形/グループホーム和楽居 認知症高齢者が安心して生活できる“居場所”に

法人を統合してあらたにスタート

 医療生活協同組合やまがたは、1965年に設立し鶴岡地域の医療と介護を担ってきた庄内医療生活協同組合と、山形市を拠点とするやまがた保健生活協同組合を統合して、2017年4月に新たなスタートを切りました。現在は庄内地方に25事業所(2病院、3診療所、1歯科、2居宅介護支援、1訪問看護、1訪問介護、1訪問リハ、4通所介護、3通所リハ、1短期入所、2小規模多機能、1老健、1グループホーム、2有料老人ホーム)、山形市に5事業所(1診療所、1居宅介護支援、1訪問介護、1通所介護、1有料老人ホーム)を運営しています。

昨年4月、グループホームを開設

 グループホーム和楽居がある山形県鶴岡市は、山形県の日本海沿岸(庄内地方)南部にある人口約13万人の都市です。海の幸・山の幸に恵まれ、日本初のユネスコ食文化創造都市に認定されています。一方で、高齢化率は2014年に30.4%となり、2025年には高齢者の5人に3人が後期高齢者となる見込みで、認知症高齢者も増加しています。
 当法人でも病院を退院後、1人暮らしで認知症があるため在宅復帰が困難なケースや「近所に認知症の方がいてその方の生活が心配だ」といった組合員さんからの訴えなどを通じ、認知症の方が安心して生活できる施設の必要性を感じてきました。そこで、医療生協やまがたにとって初のグループホームの建設に着手しました。手探りでのスタートでしたが、プロジェクトチームを立ち上げて会議を重ね、民医連加盟法人の協力を得て職員研修を行い、2017年4月1日に開設に至りました。

入居者の希望を叶えることを一番に

 グループホームでの勤務経験者がいないなかでのスタートであったため、職員からは不安の声もありましたが、自分たちなりのグループホーム像を模索しながら業務にあたりました。
 環境の変化に戸惑い、イライラと怒り、外に出てしまう入居者もいらっしゃいましたが、入居者の希望を禁止するのではなく、「安全に叶えるためにはどうしたらよいか」を一番に考えました。その甲斐あってか、今では皆さん落ち着いて穏やかに生活されています。ある方は「みんなと話をしたり、ご飯を食べたりするので楽しい」と話し、自分の居場所として安心して生活していただいている様子です。
 和楽居での生活は、在宅での生活のように家事を職員と一緒に行います。また、畑やプランターで野菜や花を育て、入居者の生き甲斐のひとつにもなっています。
 これからも一人ひとりに寄り添った、大きな家族のようなよい関係を築きながら、地域の認知症の方の生活を支え、組合員さんの期待に応えるため、職員一丸となって奮闘していきます。
グループホーム和楽居所長 秋庭 知典)