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ニュース・プレスリリース

Dr.小池の世直し奮戦記 「いま、平和でしょうか」

 静まりかえった沖縄県糸満市の平和祈念公園に、一七歳の知念捷さんの朗読する詩が響きわたりました。

みるく世がやゆら

 政府が国会会期を九五日間も延長した翌日の六月二三日、「戦後70年沖縄全戦没者追悼式」でのことでした。
 「みるく世がやゆら」とは、沖縄の言葉で「平和でしょうか」という意味。知念さんは、沖縄独特の短歌「琉歌」や沖縄の言葉を織り交ぜた自作の詩を朗読したのです。

みるく世がやゆら
「今は平和でしょうか」と 私は風に問う

 翌日の新聞でこの長文の詩を読んだ私は、不覚にも涙してしまいました。
 知念さんは沖縄戦で夫を亡くした祖父の姉のことをうたいます。わずか二二歳の愛する夫を失い、そしていま九〇歳を超え、ベッドに横臥する姿を見つめるまなざし。

しかし忘れてはならぬ 彼女の記憶を
戦争の惨めさを
伝えねばならぬ 彼女の哀しさを
平和の尊さを
みるく世がやゆら

 戦争への静かな怒りが、心につきささります。

集団的自衛権で「戦争する国」に

 安倍首相は、これまで政府自身が「現行憲法のもとではできない」とくりかえしてきた「集団的自衛権」を行使すると言います。日本が攻撃されていなくても、海外の戦争に自衛隊が加わろうというのです。従来は「行かない」といっていた「戦闘地域」にまで出て行き、米軍を支援しようとしています。自衛隊員が「殺し、殺される」危険は格段に高まります。
 政府は「平和安全法制」などと呼びますが、いつでも、どこでも、どんな戦争にも日本の若者をかりたてるのですから、「戦争法案」というほかありません。衆議院の憲法審査会では、自民党推薦も含めて三人の参考人がそろって「憲法違反」と明言しました。憲法違反の法案を国会で議論すること自体が言語道断です。

この思いにこたえよう!

 知念さんの詩は続きます。

今が平和で
これからも平和であり続けるために
みるく世がやゆら
潮風に吹かれ
私は彼女の記憶を心に留める
みるく世の素晴らしさを 未来へと繋ぐ

 五分以上続いた詩の朗読が終わると、会場からは歓声と指笛と拍手が鳴りやまなかったそうです。これが沖縄の思いです。
 そしてその思いは本土に広がり、国会前の抗議行動は、日を追うごとに参加者が増え空前の規模に広がりつつあります。この思いに応えなければ。日本を再び「戦争する国」に引き戻すことは、絶対に許さない。かたく心に誓いました。

いつでも元気 2015.08 No.286