千葉/かまがや診療所 赤ちゃんからお年寄りまでかかれる診療所
今年で開設20年
かまがや診療所は、1995年4月に開設され「いつでもどこでも誰でもが安心して医療を受けられる」ことを目標に外来診療・保健予防などで、患者の立場に立った医療を心がけ、健康友の会と協力して、健康で安心して暮らせるまちづくりや医療・福祉制度改善のための運動にとりくんでいます。調剤薬局・へルパーステーションなど、関連事業所とともに患者や地域の皆さんに支えられながら日頃から医療活動を行っています。
鎌ケ谷市は千葉県北西部に位置し、人口約10万8000人。東京都心から電車で1時間弱という通勤圏内にあり、近年は建売り住宅やマンションなどに子育て世代の入居者も数多くあります。一方で、夏の終わりから秋にかけては、この地域特産の梨やぶどうを生産する農家も多く、高齢の方も増加しています。患者層はまさに「赤ちゃんからお年寄りまで」といった状況です。
隣接する船橋市には、千葉民医連のセンター病院である船橋二和病院(299床)があり、かまがや診療所はそのサテライト診療所としての位置づけもあり、日常的に連携をとりながら医療活動を行っています。
地域の要望に応えるとりくみ
かまがや診療所では内科・小児科の他に、2012年12月から精神科医師による「もの忘れ外来」を開設しました。地域の行政とも協力して〝認知症サポーター養成講座〟を行うなど、高齢化が進む中で情勢に沿ったとりくみも行っています。
また、少子化・核家族化の中で定期接種・任意接種と種類の増えてきている乳幼児の予防接種に対応して、小児の予防接種が適切に実施できるよう「予防接種相談外来」の時間を設けています。
予防接種の時期や接種間隔などについて心配のある母親の気持ちに寄り添いながら、看護師が予防接種スケジュールの相談に応じていて、大変好評を得ています。
地域活性化に向けて
かまがや健康友の会では、他団体とも協力し、「かまがや無料塾」を開講しています。地域の小・中学生を集め、学校での学習の理解が不十分なために、いじめや不登校になることのないように、定年で退職された元教諭や大学生の方々に、補習指導にあたっていただいています。
また、友の会の9つのサークル活動などを通して、会員の方々が日頃から連携を深める場を設ける一方、毎年独居や高齢者への患者訪問を行い、防災対策や介護保険申請の相談にも応じています。骨密度健診・青空健康チェックなども定期的に実施しています。
設立当初から「診療所の冠をはずした」かまがや健康友の会では、これからも進展が予想される地域包括ケアの実践に向けて、患者・友の会会員の方々などとともに、地域の医療機関とも一層連携を深めていきたいと考えています。
(かまがや診療所 事務長 永井 保行)