山口/生協小野田診療所 地域にねざした診療所をめざして
生協小野田診療所は、内科と歯科を併設している診療所です。山口県西部の瀬戸内海側に位置する山陽小野田市にあります。1978年10月、山口健 康文化会(医療生協健文会の前身)の2つ目の診療所(1つ目は宇部市の見初診療所)を小野田市で作ろうと、山口健康文化会友の会の会員や地元住民の方々の 運動により開設しました。その思いは、患者の立場に立った医療機関、誰もが安心してかかれる医療機関を作りたいというものでした。
開設からリニューアルまで
その後、1993年に歯科を併設、1998年に通所リハビリ(デ イケア)を併設、2011年には市の中央に位置するセメント町に介護総合センター(居宅支援事業、訪問看護事業、通所介護事業)を開設、2013年1月に 訪問リハビリを開始するなど、小規模ながらも山陽小野田市内全域をカバーする医療・介護複合体を形成するに至っています。
そのようななか、診療所の建物の老朽化がすすみ、建て替えを余儀なくされ、2010年11月に「小野田診療所リニューアル検討委員会」が発足しました。 その後建設委員会に発展していきますが、職員と組合員が共同で“診療所リニューアル”にとりくみました。開設当初の思いを引き継ぎつつ、新たに医科・歯 科・介護連携を見据えた新診療所づくりが始まりました。
山陽小野田市全域で地域懇談会を開き、診療所に対する期待、要望を取り入れながら、2014年1月14日、名称も「小野田診療所」から「生協小野田診療 所」に変更し、無事リニューアルオープンを迎えることができました。
地域に根ざした診療所をめざして
山陽小野田市には約2900人の組合員がいます。支部は5支部あ り、組合員活動も活発に行われています。“まちかど健康チェック”や“班会活動”なども開催されており、職員も積極的に参加しています。組合員との連携も 深く、年1回開催する“夏まつり”は共同で開催しており、今年で30回目を迎えました。
また新診療所では、地域の方々が気軽に利用できるよう2階に新設した“組合員ルーム”を常時開放しています。ここでは、健康教室やお食事会、班会やサー クル活動(絵画、山登り、フラワーアレンジメント等)など多彩な行事が行われています。組合員ルームは、ほぼ毎日組合員の出入りがあり、いつも笑い声が響 いています。
このように地域とのつながりを深め、なくてはならない“存在”をめざし、これからも活動を続けていきたいと考えています。
(生協小野田診療所 事務長 兒玉 隆)
「民医連事業所のある風景」 『民医連医療』2014年11月号.No.507より