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ニュース・プレスリリース

Dr.小池の世直し奮戦記/日本だからこそできる支援を/──中央アジアの国を訪問して

 先日、超党派の参議院ODA(政府開発援助)調査班の一員として、中央アジアのタジキスタンとキルギスを訪問しました。中央アジアの訪問は、初めての経験でした。

古い歴史と新しい国づくり

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 中央アジアには、三蔵法師の「西遊記」でもおなじみのシルクロードに代表されるように古い歴史 があります。しかし国家の歩みは新しく、一九九一年に旧ソ連から独立して以来、独自の国づくりをすすめています。その中央アジアでも最貧国とされているの が、タジキスタンとキルギスです。
 タジキスタンでは首都デュシャンベから車で三時間かけて、アフガニスタンとの国境まで行きました。国連機関の方のお話で興味深かったのは、日本が支援し ている「国境管理事業」は、西欧諸国にはなかなかできない仕事だということ。国連と日本の組み合わせだと、現地住民の理解が得られやすいのだそうです。憲 法九条の力がここでも発揮されているように感じました。
 日本の支援で「母子保健改善プロジェクト」にとりくんでいる、ハトロン州のジョミ中央病院も訪問しました。タジキスタンは妊産婦死亡率も乳幼児死亡率も 高い国です。病院の多くが旧ソ連時代の一九六〇~七〇年代につくられたため老朽化が著しく、人口最多の同州でも医療サービスの提供に支障をきたしていると いいます。

日本の医療支援が大きな力に

 現地ではJICA(国際協力機構)から派遣された日本人スタッフが、住民や妊産婦に対する教育活動にとりくみ、日本から提供された超音波(エコー)診断装置などの医療機器も活躍していました。
 人口が急増しているハトロン州ですが、病院の産婦人科には医師が三五人(全員女性!)いて、分娩数は半年で二〇〇〇件を超えると聞いて驚きました。質問 しているうちに、こちらが医師だと名乗ると「このまま病院に残ってほしい」と。他党の議員からも「小池さん、残った方がいいんじゃない」などと言われてし まいましたが、そういうわけにもいかず…。
 日本の医療支援が始まってからは、新生児死亡率が四分の一に減少したそうです。しかし給水設備が整備されていないため感染症が多いなど、医療以前の問題 が山積。病院視察の前日に会談した保健社会保護副大臣も、道路や水道施設などの抜本的な改善が必要だと強調していました。

平和的支援活動こそ日本の役割

 驚いたのは、タジキスタンでもキルギスでも、JICAや海外青年協力隊のメンバーに若い女性が 多いこと。日本から遠く離れた異国の地で、目を輝かせながら支援のやりがいや今後の展望をはつらつと語ってくれました。健康教育や公衆衛生改善など、医療 の原点とも言える活動を見て、日本にできることはまだたくさんあると痛感しました。
 安倍晋三首相は、日本の果たすべき国際貢献として、軍事力ばかり強調します。しかし世界から日本を見ると、平和的手段による支援活動の展開こそ、日本の 存在感を高め、世界と日本の平和にも貢献するのではないか。そんな思いが深まりました。