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ニュース・プレスリリース

Dr.小池の世直し奮戦記/「いのちの重み」第一の政治に/──日本を「殺し、殺される」国にするな

 「いのちの重み」をいったいどう考えているのか。これが七月一五日、参議院予算委員会の閉会中審査で、安倍晋三首相との論戦を終えた私の率直な感想です。

「戦闘地域での武器使用」も認めた

 集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の変更を、安倍首相は閣議決定で強行しました。「海外で武力行使はしない」「戦闘地域には行かない」という方針を大転換し、戦闘が起こる可能性がある場所まで自衛隊を派兵すると言うのです。
 「相手から攻撃されたら、武器を使用するのか」という私の問いに「任務遂行のために武器は使用する」と答弁。そのやり取りは翌日の「毎日新聞」一面で報 じられました。これでは、まさに自衛隊員が「殺し、殺される」ことになってしまいます。
 私は「自衛隊員に戦後初めての戦死者が出るかもしれない。そんなことが許されるのか」と迫りました。ところが、安倍首相は危険性を認めませんでした。自 衛隊員に“危険な地域に行け”と命じながら、その責任を回避する。あまりにも卑怯です。

「非戦闘地域」でも危険だったのに

 二〇〇四年のイラクへの自衛隊派兵は、戦争状態が続く他国に武装した自衛隊を派兵するという、戦後初めてのものでした。陸海空合わせて一万人近い自衛隊員が、イラクでの活動を経験したのです。
 陸上自衛隊はイラクのサマワに宿営地を設け、高さ三メートルの土塁で囲み、宿泊施設をコンクリート壁と鉄板で固めるなど要塞化しました。それでも二年半 の派兵期間に一四回の攻撃を受け、打ち込まれた迫撃砲弾やロケット弾などは二三発にのぼります。自衛隊員に人的被害がなかったのは、奇跡だったと言えるで しょう。
 「戦闘地域に行かない」と言っていたときですらこれだけの危険があったのです。その歯止めをはずしたらどうなってしまうのか。断じて許すわけにいきません。

侵略戦争に加担することに

 しかも、自衛隊員のいのちを危険にさらしてまで参加しようとしている戦争とはいかなるものか。安倍首相は“日米同盟が脅かされる”場合も集団的自衛権を 行使すると答弁しました。これでは“アメリカの関わる戦争には、いつでもどこでも自衛隊が出ていく”ことになってしまいます。
 アメリカが第二次世界大戦後に起こした戦争は、ベトナム戦争やイラク戦争など、無法な侵略戦争ばかりです。私が「アメリカの侵略戦争に加担することにな るのではないか」とただしたのに対し、安倍首相は「侵略戦争にわが国が加担することは、今までもなかったようにこれからもない」と答弁しました。日本が起 こした戦争をいまだに侵略と認めず、「侵略の定義は定まっていない」とまで言ってのける首相ですから、「侵略戦争に加担しない」と言っても何の説得力もあ りません。
 住民の避難計画を審査対象としない「規制基準」で川内原発(九州電力)の再稼働に「合格通知」を出したり、墜落の危険が指摘される軍用機オスプレイを日 本中の空で飛ばすことを認めたり、今の政権は人のいのちの重みをあまりにも軽んじているのではないでしょうか。
 いのちを守るために、安倍政権は打倒するしかありません。力を合わせましょう。