第35期第2回評議員会アピール
国民的な連帯と共同で、イラク攻撃ストップ、3割負担凍結を実現しょう そして、安全・安心の医療をすすめ、反民医連攻撃をうち破ろう
全国の役職員・共同組織のみなさん
二月一二日、国民の大きな世論に応援されて「健康保険三割負担凍結法案」が四野党の共同で国会に提案されました。日本医師会はじめ四師会、連合なども三割負担の中止を求めてかつてない運動を展開しています。
高熱と咳で内服薬も飲めない患者さんに点滴を指示すると「その点滴はいくらですか」とたずねられた。三回飲む薬を二回に減らした患者さんは食事まで二回 に減らして節約していた。「『働いても働いても収入が増えない、それを考えると動悸がして気分が悪くなる。どうしたらいいのか教えてください』と診察室で 訴えるのです。二〇年間医者をしてきてこんな話ははじめてでした」。これは二月九日朝日新聞で紹介された民医連に働く医師の投稿です。「こんな理不尽は許 せない、こんな法律は凍結しよう!」昨年七月、国会で医療改悪が強行採決された時、みんなが思ったことでした。その思いが、今、大きなうねりとなり国会の 場で再びたたかわれることになったのです。さらに大きな連帯と共同の輪ひろげ、三割負担の凍結を全力で実現させましょう。
緊張した局面を迎えているアメリカのイラクへの武力攻撃も、反対の世論が世界的にひろがっています。戦争をなんとしてもストップさせましょう。そうした 国民的運動の広がりは必ず、小泉政権がねらっている更なる医療改悪にストップをかけ、平和と医療や福祉を大切にする国づくり、自治体づくりへの大きな流れ をつくりだすでしょう。
みなさん
自民・公明などの与党はこのような事態に大変な脅威を感じています。そのような流れの中で民医連に対する異常な攻撃がおこなわれています。
民医連の病院でおこった不幸な事件や事故をつかった攻撃が政党の新聞に掲載されたり、ビラが各地でまかれています。二月六日には衆議院予算委員会で自民 党議員が民医連と共産党を攻撃した不当な質問をおこないました。この質問自体が不当なため共産党と四野党がそろって撤回を求めています。
そもそも本当の政治とは、国民的課題である医療事故再発防止に真剣にとりくむ医療機関を攻撃するのではなく、支援することです。
医療改悪を推進し国民生活を一層困難にしたばかりか、このような悪辣な攻撃を仕掛けることは、断じて許されるものではありません。
みなさん
いっせい地方選挙を前に医療事故や事件を政争の具にして、民医連への攻撃を強めてくることも予想されます。安全・安心の医療を実現することは、国民的な 期待であり、わたしたち民医連の医療機関に課せられた使命です。私たちは正々堂々と真実を語り、真剣に医療の改善をすすめる人びとと共に大きな輪をつくる 中で、このような不当な攻撃をうち破っていきましょう。
医療・福祉宣言を携え、地域へ出かけましょう。年度末までに二九五万の共同組織と五万の『いつでも元気』読者をつくりましょう。第二回評議員会方針を しっかりと受けとめ、安全・安心の医療の実現、管理運営、二つの分野で質的前進めざして、全力で奮闘しあいましょう。
二〇〇三年二月一六日
全日本民医連第三五期第二回評議員会