新潟民医連は2013年6月1日に県連として初めての歯科、「かえつ歯科」を開設しました。開設地は新潟市秋葉区で、区の人口は約7万8000人、信濃川と阿賀野川・山間丘陵部に囲まれた緑豊かな地域です。県庁所在地である新潟市中央区からは約20キロの場所です。

開設にむけて共同組織とともに…

　2010年8月に第1回歯科建設委員会を開催し、以来開設まで2年9カ月の間、共同組織の方と職員で、「どんな歯科をつくっていくか」について話し合いや他県連歯科見学などを行ってきました。
　また、「健康まつりでの歯科相談」「歯科講座」「保健委員研修会」などに歯科スタッフが参加し、歯科開設を準備してきました。
　開設後は6カ月間で720人の方が受診されました。そのうち約7割は共同組織（健康友の会）の会員とそのご家族で、「民医連の歯科事業所」への期待が大きいことを感じます。
　往診の依頼も絶えずあり、週1～2単位で20人強の患者に月40～50回訪問診療を行っています。

地域に根ざした医療活動を

　かえつ歯科の500メートル圏内には歯科医院が10軒、１キロ圏内には15軒あります。地元の歯科医師会としても学校医、新潟市の乳歯を守るためのフッ素塗布事業、訪問診療、福祉施設・病院での診療など積極的に行っています。
　このような地域で、歯科医師会活動への参加に加え、民医連の事業所として、より丁寧で分かりやすく、満足度の高い診療をめざしています。
　困難な方の治療支援、無料低額診療、友の会の活動との協同、8020運動（80歳になっても20本以上自分の歯を保とう）へのとりくみなど、なくてはならない歯科として、地域に根ざした医療活動を行っていきたいと考えています。
（かえつ歯科　事務長　松木　敏明）

「民医連事業所のある風景」　『民医連医療』2014年3月号.No.499より