千葉/まくはり生活福祉センターからたち(社会福祉法人千葉勤労者福祉会) 特養建設をめざして
幕張と言えば、幕張メッセやQVCマリンフィールド(旧:千葉マリンスタジアム)をイメージされると思います。もとも と東京に住んでいた私も幕張と言えばそのようなイメージでした。そうした風景の中に介護施設があり、近代的な町並みで仕事をすることにワクワクしていまし た。しかし、実際は住宅が密集する幕張が存在し、そこに介護施設が建っていました。ちょっとガッカリした過去の思いがあります。
「思いでいっぱいの地」に福祉施設を
「思いでいっぱいの地」に2002年 9月社会福祉法人の認可を受け、翌年10月に「まくはり生活福祉センターからたち」が開設されました。「思いでいっぱいの地」とは、地域の方々が言う奥山 医院のことです。「治すのは病気だけじゃない」という奥山順三医師の思いが、地域になくてはらならい存在であったようです。
地域の中で認知症介護の切実な実態や少人数ケアの必要性が聞かれ、「在宅介護グループホームをつくる会」が発足してから、法人設立・施設建設に至るまで 3度の申請を行いました。グループホームとデイサービスの計画で2度申請が却下され、社会福祉法人しか運営できない生活支援ハウスを計画に入れ、3度目の 挑戦で認可を受けることができました。
地域が必要としている事業の運営をめざして
現在は、開所時からのグループホー ム、デイサービス、生活支援ハウスに加え、訪問介護2事業所と障害福祉サービス事業所(就労継続支援)を運営しています。日々の業務に追われながらも、介 護だけでなく福祉全体に目を向けるようにしています。地域との連携は大切にし、特に民医連の医療、介護・福祉のネットワークを存分に発揮しながら、安心し て住み続けられるまちづくりのために、地域が必要としている事業の運営をめざしています。また、法人設立時からの念願である特養建設については、2006 年から船橋市南部地区に特別養護老人ホームをつくる会の建設運動に参加し、5年が経過します。実現をめざす強い思いをもって引き続き奮闘していきます。
職員とともに法人の成長を
毎年徐々に職員が増え、2011年4 月で259人になりました。現場が好きな職員、役職についている職員、今後結婚を予定している職員、休業中の職員など、いろいろな職員がいます。その職員 が自らの将来を描けるような法人をめざしています。そのために、職員が働ける場・経験できる場・力を発揮できる場を様々な角度から提供したり、職場教育や 育成面接を重視するなど、少しずつ職員とともに法人も成長しています。
(まくはり生活福祉センターからたち 事務長 野田 尚史)
「民医連事業所のある風景」 『民医連医療』2011年7月.No.467より」