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ニュース・プレスリリース

長野/大町協立診療所 待望の診療所

日本の屋根 大町市

 長野県の北西部、松本平の北に位置する大町市は、「北アルプス一番街」といわれるように、その西部一帯に峻険な北アルプス山岳を連ねています。
 北の五竜岳から南の槍ヶ岳頂上までを収める市街地は全国屈指の広さです。市街地の標高は700m余り。典型的な内陸性の気候で、北アルプスの山々を映す仁科三湖やダム湖があり、豊富な温泉にも恵まれて、四季を通じて山岳観光都市としての地勢を備えています。
 黒部ダム完成後は冬の厳しさもあり、徐々に人口が減り、3万1000人まで減少しています。

大町協立診療所・デイサービスセンター開設までの経過

 中信民医連の基幹病院である松本協立病院(大町から南に30キロ)にかかわる中で、「大町市にも民医連の病院を」と、30年程前から地元で組識拡大を続けていた友の会員たちの熱意が実り、今年4月に診療所・デイサービスが開設されました。
 松本協立病院から15キロ周囲に、病院、診療所、老人総合福祉施設、各訪問看護ST等が次々と開設される中、距離的な問題や、医師体制の問題で具体化が 先送りされていた「大町」ですが、2000年10月に理事会の中の専門委員会として大北地域診療所建設委員会が設置され、論議が開始されました。
 議論を重ねる中で、将来は診療所建設も展望しながら、通所サービス・訪問サービスを中心とした介護保険施設を建設することになり、2008年1月に大北 介護施設建設委員会が設置されました。2008年6月には地元で「介護保険のあり方を考えるシンポ」を開催し、250人が参加。関心の高さが確認されまし た。
 同年7月に現上小澤護診療所長が診療所勤務を決意し、診療所建設が具体化され、急ピッチで計画が進められました。
 10月に「大北健康の集い」を大成功させ、資金募集運動に大きな弾みをつけました。このときは地域の皆さんに支えられているということを大いに実感しました。
 職員も11~12月に友の会員と共に7回実施した集中行動に、延べ137人が参加し、地域の方の熱い思いを実感する場となりました。
 2008年9月から週1回、現場の工程会議で、けんかに近い熱い(?)意見交換を重ねながら、何とか2009年4月2日オープンに間に合ったことが、走馬灯のようによみがえります。
 診療所・デイサービスも開設から約半年たち、ようやく軌道に乗りかけています。地域の皆さんの要求にこたえられる事業所となるよう、今後も一層努力する所存です。
(大町協立デイサービスセンター長 小林 千浩)

 

「民医連院所のある風景」 『民医連医療』2009年11月号.No.447より