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ニュース・プレスリリース

Dr.小池の国会奮戦記 生きる希望つないだ「年越し派遣村」 派遣切りやめ、なんでも相談の「駆け込み寺」を

 東京・日比谷公園での「年越し派遣村」は、年末年始の日本に大きな反響を呼び起こしました。
 炊き出しや生活相談などの支援活動に参加したボランティアは1700人。人間的連帯のすばらしさには、「感動」のひとことです。

食事と寝床さえあれば

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1月4日、「派遣村」に野党党首らが勢ぞろい

 職と同時に住まいまで失った人々の心痛は、なみ大抵ではありません。相談コーナーを訪れた30歳男性は、「前の晩、上野のカプセルホテルに泊まったが、 それ以前のことは憶えていない。『派遣村』を報道するテレビを見て、なんとかたどり着いた」と。「夜になるのが怖い」とおびえる姿に「派遣切り」のショッ クのすさまじさを思い知らされました。
 ある女性は「めまいがする」と連れてこられました。しかし話を聞くと「3日3晩食事せずに歩き回っていた」とのこと。温かい食事と寝床さえあれば。そんなことすら提供できない政治に怒りがこみ上げます。

あなたのせいじゃない

 派遣切りにあった人の多くは「茫然自失」といった状態で、仕事を失ったことも「自分のせいではないか」と「自己責任論」にさいなまれていました。この方 たちにまず必要なのは「仕事がないのはあなたのせいじゃない」と伝えること。そして「いっしょに仕事も住まいも探して、再出発しよう」という支援です。
 「年越し派遣村」は、打ちのめされた人々を「あったかいもの、あります」と受け入れる場所でした。そして、数多くのボランティアの献身的な努力が、生きる希望をつかむきっかけをつくりました。
 これから3月末に向けて、職や住まいを失う労働者の激増が予想されています。全国各地で、なんでも相談できる「駆け込み寺」のようなシェルターが必要です。
 派遣村は1月5日まででしたが、厚労省からは「もう少し続けてくれないか」という打診があったそうです。とんでもありません。本当はこうした仕事は、政府が率先して全国でやるべきなのです。政府よ、日本中に「派遣村」をつくれ!

株主配当はふやしながら

 派遣切りの「元凶」は、トヨタ、キヤノンなど、日本の名だたる大企業です。大企業は派遣切りをただちにやめるべきです。日本経団連こそ各地で炊き出しをやれ、といいたい。
 新聞の川柳に「赤字、赤字というけれど、黒字はどこへ行ったのか」というのがありました。その通り。自動車産業だけでも、6年間でため込みは15兆円から29兆円に。株主には4000億円近くもの配当です。
 史上空前のもうけは、低賃金の派遣労働者や期限付き雇用の労働者によって生み出されました。それなのに、雲行きが怪しくなったとたんに切り捨てる。あまりに身勝手です。いまこそ大企業の「社会的責任」が問われています。
 深夜の日比谷公園で、ボランティアのみなさんがつくった「けんちんうどん」をご相伴にあずかりました。熱いうどんに、熱い連帯。日本もなかなか、捨てたもんじゃありません。


■こいけ・あきら 1987年東北大卒業後、東京民医連で小豆沢病院、代々木病院などに勤務。内科医。1996~2004年全日本民医連理事、1998年から参議院議員。

いつでも元気 2009.3 No.209

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