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ニュース・プレスリリース

Dr.小池の国会奮戦記 後期高齢者医療に怒りの「一票一揆」 年金からの保険料天引きが1500万人に!

 今号の『いつでも元気』が発行されるころ、後期高齢者医療保険料の4回目の天引きがおこなわれます。しかも今度は、その対象が大幅に拡大します。

65~74歳も「便乗天引き」

 第1パターンは、4月まで健康保険の扶養家族だった高齢者です。サラリーマンの息子さんと同居する75歳以上の方などの場合です。半年間保険料は「免除」だったので、10月から初めて天引きされることになるのです。その対象者が約200万人。
 第2パターンは、半年間天引きを「先送り」してきた自治体にお住まいの方です。東京23区のうち14区や、横浜市、さいたま市などの大都市で、その対象者は約90万人。
 第3パターンは、75歳すぎても現役で健康保険に加入していた場合。こうした方々の天引きも10月からになります。対象者は約35万人。
 それに加えて、65歳以上、いわゆる「前期高齢者」も、国民健康保険の加入者は保険料が天引きになります。06年の医療改悪法案審議のときに、私は「これは後期高齢者医療にあわせた『便乗天引き』ではないか」と追及しました。
 すでに一部の自治体では天引きがはじまっていましたが、これが10月から本格化します。その対象者は約300万人にのぼります。
 ただし、65歳以上の方のなかでも、天引きの対象になるのは、原則として世帯全員が65歳以上の場合です。「息子夫婦と同居」などの場合は天引きにはなりません。

加入者の利便性のため?!

 それにしても、新たな天引き対象者は全部で約625万人。4月からはじまった天引きの対象が、すでに884万人になっていますから、合計なんと1500万人です。10月15日には、まちがいなく怒りの声が列島にこだまするでしょう。
 年金天引きについて、政府は「加入者の利便性のため」だといいます。しかし、「天引きで手間がはぶけてうれしい」という声は、一度も耳にしません。私は 国会で「そういうのを『おためごかし』というのだ」ときびしく批判しました。国民もきちんと見抜いています。「要するに取りっぱぐれがないようにしたいと いうことでしょ」と。

いかにデタラメかを証明

 食料品などの物価はどんどんあがっているのに、年金額はすえおきのままです。しかも「消えた年金」「消された年金」で、まともに払われてもいません。それなのに天引きだけはどんどん拡大。あまりに身勝手な政治です。
 大臣まで、後期高齢者医療制度の見直しを口にしはじめました。いかにデタラメな制度であったかの証明です。
 いよいよ総選挙です。怒りの「一票一揆」で後期高齢者医療制度を廃止し、希望の持てる医療制度をつくる国会を。「そういえば昔、『後期高齢者医療』なんて言葉があったね」となつかしく思い出せるような結果を出しましょう。


■こいけ・あきら 1987年東北大卒業後、東京民医連で小豆沢病院、代々木病院などに勤務。内科医。1996~2004年全日本民医連理事、1998年から参議院議員。

いつでも元気 2008.11 No.205

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