尼崎アスベスト訴訟始まる
兵庫・尼崎医療生協
尼崎市でアスベストを使用していた工場近くに勤務、居住し、中皮腫で死亡した男女二人の遺族らが、国とクボタを相手に損害賠償を求めた訴訟の第一回口頭弁論が一〇月五日、神戸地裁でありました。原告らが意見陳述しました。国とクボタは責任を認めない姿勢でした。
山内孝次郎さん(当時八〇歳)を亡くした原告の一人で長男の康民さんは「父は苦しんでもがき続けて亡くなった。クボタが責任追及させず金での決着をめざ していることは許せない」と訴え。故・隅本郁子さん(当時四五歳)の夫の義勝さんは「妻は『皆で立ち向かっていくしかない。後に続いて』といって死んだ。 遺志に従い最後まで闘う。国は責任を認めないなら、元気だった妻を返して」と陳述。
アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(会長・船越正信、当生協理事長)の参加団体や公害患者・家族の会、深刻な被害地域などから一四〇人が傍聴しました。
(粕川實則)
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いつでも元気1月号No.195より
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