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ニュース・プレスリリース

千葉/介護老人保健施設まくはりの郷 地域や家庭を結ぶ都市型介護老人保健施設

かつては漁場と人参の産地

 幕張地区はその昔、のりやアサリの養殖など漁場と武石人参の 産地として栄えていました。昭和30年頃から遠浅の河岸は徐々に埋め立てられ、国道14号線を境に幕張メッセを含む近代都市と、若干畑を残した住宅地の旧 幕張地区に分かれています。花見川でも、数十年前までは、秋になると「はぜ釣り」を楽しむ家族が多く見かけられ、「はぜ釣り大会」などもありました。最近 でははぜも姿を消し、「へら鮒釣り」を楽しむ大人たちを見かけます。

明るい家庭的な雰囲気

 介護老人保健施設まくはりの郷は、高齢者が地域で安心して年 を重ねることができるようにとの思いで、千葉健生病院の友の会をはじめ、他の診療所の友の会と多くの地域の方々の協力で「在宅支援センター」を併設して 1997年10月1日にオープンしました。利用者が自立した生活を営むことを支援し、在宅復帰をめざし、明るい家庭的な雰囲気を持ち、地域や家庭との結び つきをめざす施設として期待は大きいものがあります。また、閑静な住宅街にあり、JR幕張駅から徒歩15分。近くには花見川も流れ、家族や近所の方が気軽 に立ち寄れる、都市型老人保健施設です。「家に帰りたい」という気持ちを大切にし、長期入所、短期入所、通所リハビリサービスを提供し、地域の医療・福祉 施設と協力し、継続した介護、自立への訓練、介護者への支援を行っています。
 通所リハビリの定員は27名、1日平均23名の方が参加されています。毎朝「おはようございます」のあいさつで始まり、朝の体操、昼食の前に口腔体操、 歯磨きなどを行い、口腔ケアにも力を入れています。利用者からは「以前より飲み込みがうまくなって、安心して食べられ、食事もおいしくなった」と喜ばれ、 職員も励まされています。昼食が終わり一休みを終え、起立訓練をみんなで1回、2回と大きな声で数えながら20回行い、その後は歩行訓練で廊下を歩きま す。午後は籐細工、絵手紙、フラワーアート、料理教室、創作活動をボランティアの協力で行います。また、リハビリスタッフが階段の昇降など個別リハビリを 行い1日が終わります。

年中行事などの楽しい企画

 入所のベッドは61床で、単調になりがちな入所生活に変化が でるよう工夫しながら、スタッフは色いろな行事を考えます。障害を抱えている方々が運営している「喫茶・マーブル」に出かけ、お茶やケーキを楽しみます。 近くのスーパーに行ったり、「福寿」の方の協力で出張売店で買い物を楽しんでいます。また、定期行事として初詣、春のお花見・遠足、夏の納涼祭、秋の遠 足、敬老会、健康まつり、クリスマス会、誕生会等々楽しい企画を行います。
 今年の秋の旅行は、市の無料バス「太陽号」に乗って、柴又の帝釈天に行ってきました。「寅さん記念館」を見学し、参道でお団子を食べ、たくさんのボラン ティアの協力で楽しい1日を過ごすことができ、利用者からは大変好評でした。
 在宅で介護にあたっている家族のサポートと、集団の中で楽しく過ごせるように、短期入所のベッドも20床あります。地方から引っ越しをして娘さんと同居 することになった方は、まくはりの郷の短期入所を利用し、定期的に施設をご利用していただく中で多くの友だちができ、うつ状態が改善され、とても積極的に なられ、まくはりの郷のショートやデイケアを利用されるのを楽しみにしています。また、協力病院である千葉健生病院も近くにあり、安心して過ごすこともで きます。
 少ない職員でボランティアの協力を得ながら、利用者に喜んでもらおうと日夜奮闘中です。

(千葉・介護老人保健施設まくはりの郷 事務長 吉永 弘子)

「民医連院所のある風景」 『民医連医療』2007年1月号.No.413より