地域で医療を守る(3) 私たちの市民派市長 戦後最高の得票で再選 尼崎市
今回は兵庫県・尼崎市から。一一月一九日、尼崎市長選挙が投開票され、尼崎医療生協が支持した現職の白井文さんが、自民・公明両党が擁立した候補に圧勝しました。同医療生協は、白井市政のこれまでの四年間、医療・福祉の問題を中心に、積極的に提言してきました。
白井市政は四年前、自・公・民が推していた現職市長を破って誕生しました。中小企業や失業者が 多く、周辺都市と比べても納税義務者一人あたりの市民税額は格段に低い、という財政状況のもと、市民の声に耳を傾け考える市政へ、劇的に変化。「市政は市 民とともに、税金は市民のために」と、市民の暮らしや健康を守る政策が積極的にとりいれられました。
巨大な立体遊歩道の建設中止や、国体で二日しか使わない仮設プールの反対を県に申し入れるなど、大型開発への支出をおさえ、「健康や福祉、教育にお金を入れるのは当然」という姿勢をとりました。
前市長がつくった財政難に苦しみながら、国保料引き下げに一般財政から四億円の繰り入れ、障害者支援に三億円、小学一、二年生の三五人学級の実現、県立 病院の統廃合計画をストップさせるなどの実績もあげました。ガン検診の受診者目標など、市の地域保健計画には尼崎医療生協の提案も取り入れられています。
同医療生協は、「白井市長といっしょなら、もっとたくさんのまちづくりのドラマがつくれる」と訴えました。同医療生協の目標「住み良さ日本一のまちづく り」実現の一環です。九月末には「市長と語ろう明るいまちづくりのつどい」を八〇〇人で開きました。
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選挙は、自公が擁立した前市議会議員との一騎打ち。最大の争点は、「増税・負担増で市民を苦しめる自民・公明政権直結」の市政か、「市民との対話をすす めて意見を取り入れ、清潔・公正で税金のムダをはぶき、市民の暮らしを守る市政か」でした。
白井さんをささえたのは「フレッシュ尼崎の会」。自民党員や市民派議員、無党派の市民から日本共産党まで集まりました。相手候補は、政策を示さず、「共 産党が支援するからダメ」という主張に終始。しかし四年間の市政を知る市民には通用しませんでした。
結果は前回当選時の約五〇〇〇票差から、五万票以上の大差、一〇万一〇〇〇票を獲得して再選。戦後最高の得票数でした。投票率も前回を七・六ポイント上回り、関心の高さを示しました。
尼崎医療生協は、白井市長の公約、「誰もが安心して暮らせる尼崎」「市民の健康を市政の最も重要な結果と位置づけ、市民の健康づくりを応援」を、ともに実践する決意を固めています。