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ニュース・プレスリリース

福岡/千代診療所 アメニティにも配慮した 医科歯科併設の総合クリニック

歴史と自然、新しさが共存する街

 福岡市は人口約139万人の政令指定都市で、玄界灘と博多湾に臨み、名所・旧跡も多く、「漢委奴 國王」と彫られた金印で有名な志賀島(しかのしま)は、市街地から車で約40分のところにあります。また、診療圏内には、筥崎宮(はこざきぐう)、櫛田神 社、香椎宮などの古社があり、歴史と自然、新しさが共存する街です。1月3日の筥崎宮の玉せせりや5月3~4日の博多どんたく、7月1~15日の博多祇園 山笠は九州を代表する祭礼行事で、なかでも博多祇園山笠は750年以上の歴史を持つ博多の伝統行事であり、期間中には勇壮な舁山(かきやま)が目抜き通り を疾走します。舁山は千代診療所と千鳥橋病院との間の市道も走り、男性職員有志も毎年この祭りに参加し、祭りとともに本格的な夏を迎えます。

県内最大規模の診療所に

 千代診療所は福岡市の中心街から車で約10分、博多区の千代地域にあります。福岡市全体の高齢化率は14.6%ですが、診療所のある千代4丁目・5丁目は24%と、福岡市の中で最も高齢化率の高い地域となっています。
 千代診療所は1998年8月に千鳥橋病院の外来機能の一部を移行し、在宅医療・慢性疾患管理など高齢者医療を担う福岡医療団七番目の診療所として建設さ れました。検査ラボであったプレハブ造りを改装し、採血以外の検査はすべて、市道を渡った千鳥橋病院で実施する軽装備の診療所として出発し、当時の患者数 は一日48名でした。
 この千代診療所が2003年6月に、千鳥橋病院の外来機能を担う医科歯科併設の総合クリニックとしてリニューアルオープンしました。近代的な白色の診療 所は、重厚な趣きの千鳥橋病院と向き合って新しい街並みをつくっています。
 診療科は、内科、循環器科、呼吸器科、消化器科、神経内科、代謝内分泌科、整形外科、外科、肛門科、脳神経外科、小児科、産婦人科、耳鼻咽喉科、皮膚 科、眼科、泌尿器科、歯科、口腔外科、小児歯科です。救急と紹介外来は千鳥橋病院で受け入れています。患者数は平日で約600~850名、土曜日が 200~300名と、福岡県内で最も規模の大きな診療所の一つとなりました。

共同組織拡大月間の目標を超過達成

 開院と同時にオーダリング・電子カルテシステムを採用しました。新しくなった千代診療所は3階建 てで、1階からの吹き抜けによる開放的な空間、2階へつづくエスカレーターの設置、診察室の個室化など、アメニティが格段に改善されました。しかし、待ち 時間や職員の接遇などソフト面での苦情も多く、今年度は慢性疾患管理、接遇改善、待ち時間の短縮を最重点課題として全職員で取り組みをすすめています。
 昨年10~11月の共同組織拡大月間の取り組みでは、千鳥橋病院と一緒に全患者さんへの声かけを行い、11月22日に開催した「ミニミニ健康まつり」で は、玄関前での産直野菜販売や駐車場での骨密度無料検診などを実施し、一日で100名の会員拡大をやり遂げて法人目標である会員数3000名を超過達成す ることができました。
 今後は、職員の対応能力の向上をはかり、専門性とかかりやすさが統合された満足度の高い外来診療を構築すること、地域住民や患者さまの変化に機敏に対応 できる職員の「眼と構え」を育成することを重点に取り組みをすすめ、地域にはなくてはならない「最後の拠り所」となる診療所として発展させていきたいと考 えています。

千代診療所 事務長 増田 桂子)

「民医連院所のある風景」 『民医連医療』2005年1月号.No.389より