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ニュース・プレスリリース

南と北で、豪雨・台風被害続く 災害救援に全力で

福岡発

自治体に交渉も…  福岡・筑豊共同組織連絡会

 七月一九日未明の豪雨により、遠賀川とその支流が氾濫。飯塚市とその周辺地域に大きな浸水被害をもたらしました。
 七月二二日から八月一日まで、飯塚地区職員を中心に嘉飯山友の会幹事とともに、個別訪問と避難所での検診・健康相談を行ない、実態調査と住民要求の把握 にとりくみました。
 八月二日には「元気応援・無料検診、健康・生活相談会」を実施。現地職員、友の会、県連、法律事務所、生健会、建設労組、NPO法人、企業組合、議員団 など総勢六七人のスタッフが参加。東町商店街など三カ所で、健康診断、健康相談、住宅相談、法律相談、福祉相談を行ない、一八二人を受けつけました。相談 内容によっては自治体に交渉するなど、これからの問題が山積しています。
(千羽登)

 

熊本発

被災者の心のケアを  熊本・水俣協立病院グループ

torikumi145_10  七月二七日、協立クリニックや水俣協立病院の医師ら三人と看護師六人、事務四人は土石流災害地域の医療ボランティアとして活動しました。今回は民医連だけ ではなく、市内外から集まったボランティアの活動に、医師会、看護師会のスタッフとして参加。共同のとりくみとなりました。  
 医療班は公民館で待機するグループと被災地域住民を訪問するグループに分かれました。 訪問先では、一人暮らしの老人や、風呂場まで土砂が入り困ってい る人など、個人の力ではどうしようもない被害が多く発生していました。医師は具合の悪い人を訪問車の中で診ました。
 まだいたるところに生活用品が転がったままで、道路の隅に置かれた端午の節句の人形が悲しい。被災地域では何ともいえない匂いがしていました。炎天下で 土砂除去にあたっているボランティアの高校生(約一二〇人)の姿が印象的でした。
 今後の問題として、被災者の心のケアなどが重要であること、それをどう援助していくかを検討しました。
(松田寿生)

 

北海道発

牛のエサも流されて  北海道民医連

 八月一〇日未明、台風一〇号により大きな被害を受けた門別町。厚賀診療所は職員が被災者の救済、在宅患者の安否確認などに全力をあげています。北海道勤 医協は一二日から職員を現地に派遣して診療所をサポート。私も現地に出向きました。
 一二日、二グループに分かれ安否確認と投薬のため慢患患者を訪問。門別町の職員と保健師も地域訪問をしていたので、情報交換し訪問を分担しました。
 訪問先では「水道、電気は止まり、ヘリコプターによる空輸でしのいでいる」「酪農家では集乳車が巡回できず、絞った牛乳を廃棄し、一日三〇万円以上の損 失」「冬に備えて蓄えていた牛のえさが流され、途方にくれている」などの被害状況が。
健康状態は、とくに変わったところはありませんが、状況が落ち着く一週間から一カ月後に、復旧作業による疲労や今後の生活不安などによる肉体的・精神的な 健康障害が出てくるのではないか心配です。八時間ほどの訪問活動でしたが、今後の営農の困難さが目にみえ、悲惨な状況でした。
 ある程度落ち着いた段階で、地域住民の健康チェック、生活相談などさらなる支援活動と、道や国に対する復興政策への組織的な要求運動などが必要と強く感 じました。
 今後の復興にむけて、住民の要求にもとづき、勤医協や道民医連がどのように関り、どのような役割を果たすのか。地域での民医連の存在意義がためされるの ではないでしょうか。この支援活動は、現地の診療所任せではなく、全体でとりくむことが必要ではないかと思いました。
(児玉智文)


各地のとりくみをお寄せください。編集の都合上短くする場合がありますが、三〇〇字で、写真もつけてください。毎月の締め切りは七日ごろです。

いつでも元気11月号No.145より