いつでも元気

2012年9月1日

元気スペシャル 脱原発 これが国民の声だ! 毎週金曜日 首相官邸前抗議行動

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「いいかげんにやめろよ!」官邸に向かって声をあげる青年(7月6日)

 ツイッターやフェイスブックなどの呼びかけで、4月からはじまった大飯原発再稼働反対の首相官 邸前抗議行動(首都圏反原発連合主催)は、週を追うごとに参加者が増え続けた。当初300人だった参加者は、6月29日、7月6日と2週続けて15万人以 上が参加するまでにふくれあがった。7月29日、日曜日にも国会包囲行動がとりくまれ、20万人が集まった。野田政権は再稼働を強行したが、これ以上国民 の声を無視し続けられるのだろうか。

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上空から撮影した首相官邸前。歩道から道路にあふれ出した参加者(6月29日)
写真・野田雅也

「さようなら原発10万人集会」

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もんじゅくん

 炎天下の東京・代々木公園で七月一六日、「さようなら原発一〇万人集会」が開かれました。「さ ようなら原発一〇〇〇万人アクション」が主催し、全国から一七万人もの参加者が。メイン集会が始まる一三時前には「歩行者天国」にした公園前の道路が参加 者であふれ、身動きがとれないほどに。民医連からも職員と共同組織が約五五〇〇人参加し、熱中症などにそなえて医療班を派遣するなど集会の成功を支えまし た。

電気よりもいのち

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坂本龍一さん

 メイン集会(第一ステージ)では呼びかけ人の坂本龍一さんが「たかが電気のために、なぜいのちを危険にさらさなければならないのか。フクシマの後に沈黙するのは野蛮だ」と語り、声援にガッツポーズを見せる一幕も。
 大江健三郎さん、瀬戸内寂聴さんらも呼びかけ人としてあいさつ。大江さんは「この運動は勝利すると確信した」、瀬戸内さんは「悪いことはやめさせるよう政府に言い続けよう」と語りました。
 このほか、代々木野外音楽堂(第二ステージ)や、トラックを使った路上ステージも。バンド演奏や原発事故被災者の訴え、原発問題をわかりやすく告発する 「もんじゅくん」らのトーク、原発推進者を揶揄した「絶対原子力戦隊スイシンジャー」の寸劇なども披露されました。

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呼びかけ人の訴えに拍手で応える参加者たち(第1 ステージ)

「脱原発」の想いを一つに

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代々木公園から出発するデモ隊

 第二ステージではロックバンド「XJAPAN」「LUNA SEA」のギタリストSUGIZOさんも登場。「国民の総意を無視した状態でつきすすんでいる政治のあり方を変えることが大事。真の革命を日本で起こしましょう」と呼びかけ、参加者の盛んな拍手を受けました。
 集会後はデモ行進。トラックの荷台をステージにして演奏するバンドを先頭に行進する一隊もあり、行進者も沿道の若者もこぶしをつきあげながら「脱原発」の想いを一つにしました。
 東京都稲城市から家族四人で参加した岡田尚子さん(36)は、小学四年生の長男と五歳の娘を持つお母さん。首相官邸前行動にも家族で参加、「一番心配な のは、食べ物のこと。食品の産地や放射能分析の数値を明記して、消費者が安心して選べるようにしてほしい」と言います。
 静岡民医連・小規模多機能ホーム「すみれの郷」から来た介護福祉士の池谷建二さん(31)は「一〇万人の一人になりたかった。これだけ多くの人が集まっ たのだから、政府や電力会社はアクションを起こしてほしい」と話してくれました。
文・多田重正記者/写真・酒井 猛

青森民医連入職3年目研修
原発反対! 再生可能エネルギーへ

genki251_01_07 青森民医連は入職三年目の職員を対象に、七月一三~一四日の二日間で「原子力発電・核燃料サイクル」について学ぶ研修をおこないました。
 一日目は六ケ所原燃PRセンターを視察。スタッフから模型を見ながら原子燃料のリサイクルについての説明を受け、施設を回りました。宿泊先では同民医連 教育委員の下舘大史さんの「原発と再処理工場の危険性」についての講義を受け、各班で感想や意見を交流しあいました。
 二日目は福島第一原発事故後の被災者の生活や、原発の安全神話、再生可能エネルギーについてまとめたDVD「未来への決断」(日本電波ニュース社)を観賞。
 その後、八戸医療生協の被災した組合員宅の訪問行動についての講義を受け、同医療生協の事業所を見学しました。
 教育委員会の舛甚清仁さんは「最初から答えを用意するのではなく、さまざまな情報を提供し、受講した職員が班で話しあって、自分たちで考えた答えを出してくれれば」と言います。
 研修初日、職員からは「知らなかった」「どこか他人事だった」という声が多く聞かれましたが、二日間の研修を通し「DVDで被害者の方の実態を見て、胸 が苦しくなった」「研修前は賛成でも反対でもなかったけど、今は“反対”です」などの感想が寄せられました。
文・安井圭太記者/写真・五味明憲

いつでも元気 2012.9 No.251

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