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いつでも元気

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くすりの話 146 妊娠中の服用について

Q:妊娠中は薬を服用してもいいでしょうか?

A:妊娠中は胎児ばかりでなく、母体も薬の影響を受けやすくなるため、副作用も現れやすくなります。しかし、妊娠前から医師に薬を処方されているケースもあると思います。その場合は自己判断で服用したり中止したりせず、主治医や産婦人科医に相談してください。

Q:薬が胎児にあたえる影響は?

genki249_04_01A:妊娠時期によって違います。
 3週末まで:薬の影響はほとんどありません。
 妊娠4週~15 週末まで:四 肢や各臓器形成、性分化の時期で、さまざまな奇形が 生ずる危険性があります。ワーファリン(血液が固まるのを防ぐ薬)や特殊なホルモン系の薬などの中には、胎児の奇形や死亡の原因になる薬もあります。その ため、妊娠の可能性がある方は、薬の服用に注意をする必要があります。
 妊娠16 週~分娩まで:胎児の 体や各臓器ができあがる時期です。特殊な薬を除 き、薬による奇形は生じませんが、胎児毒性(発育や機能に悪い影響をあたえること)による危険があります。たとえば、非ステロイド性抗炎症薬と呼ばれる痛 み止めを飲むと、胎児の動脈管が収縮します。これによって胎児に動脈管の収縮・閉鎖が起こり、血液が流れにくくなることがあります。湿布薬(インドメタシ ンを含むもの)の使用も、胎児が上記の症状などを起こす危険性があります。

Q:サプリメントは飲んでも大丈夫?

A:胎児の神経管閉鎖障害(脳や脊髄に起こる先天異常)を予防するた め、葉酸(ビタミンBの一種)を食品やサプリメントから、1 日0.4mg摂取することが推奨されています。ただし、医師の指示である場合を除き、1 日の摂取量が1mg を超えないように注意が必要です。葉酸を摂りすぎると母体にじんましんが出たり、子どもがぜん息になったりすることがあります。
 葉酸以外のサプリメントは、ビタミン欠乏症でない限り使用が推奨されているものはありません。特に妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、先天異常の原 因となる可能性があります。赤ちゃんの健康のために、カルシウム・鉄分・食物繊維は食品から意識的に摂取しましょう。

Q:風邪を引いたときはどうすればいいの?

A:市販薬は複数の成分が入っているものが多く、各成分の安全性を確認する必要があるので、医療機関を受診して医師の処方を受けたほうが安心です。市販薬を購入する際は、必ず薬剤師に妊娠していることを伝え、相談しましょう。
 最近では妊婦が薬の服用について相談できる外来も開設されてきています。「妊婦は薬を飲まずに我慢したほうがいい」と考えがちですが、薬とうまくつきあって母体の健康を維持することが赤ちゃんの健康にもつながります。
 お困りの症状がある方は、気軽に医師や薬剤師に相談してください。

いつでも元気 2012.7 No.249