声明・見解

2007年6月8日

【抗議声明2007.06.08】憲法を蹂躙する自衛隊の国民監視行動に抗議する

2007年6月8日

内閣総理大臣 安倍晋三 殿
防衛大臣   久間章生 殿

憲法を蹂躙する自衛隊の国民監視行動に抗議する

全日本民主医療機関連合会
会長   肥田  泰

 6月6日、自衛隊の情報保全隊が日常的にイラク派兵反対をはじめ、あらゆる国民の運動やとりくみの動向を監視していた実態が明らかにされた。
 自衛隊「情報保全隊」の内部文書によると、監視行動はイラクへの自衛隊派兵反対や平和運動を敵視した違憲行為である。さらに青森保健生協などが行った 「医療費負担増の凍結・見直し」の街頭署名宣伝行動など医療改悪反対の行動も監視されていた。また春闘のとりくみや市民団体やジャーナリストも名指しで監 視されており、まさに戦前の憲兵隊による国民監視・弾圧の暗黒政治そのものである。
 これらの監視・調査活動は、集会・結社の自由、表現の自由を保障した憲法21条、思想・信条の自由を保障した憲法19条を踏みにじる行為であり、断じて 許すことはできない。全日本民医連は怒りを持って抗議するとともに、自衛隊が違憲・違法な活動をただちに中止することを強く要求する。
 また、監視された行動に参加した市民らの写真撮影もされていた。犯罪がある場合ですら、警察の行動は刑事訴訟法などで制限されており、いわんや国民を取 り締まる任務を持っていない自衛隊が、犯罪もないのに一般国民を調査することは違法行為であり許されることではない。
 これらの事実が明らかにされたにもかかわらず、久間防衛大臣は昨日の国会で自衛隊の監視行動を当然視する答弁を行った。この答弁は憲法を蹂躙するものであり撤回すべきである。
 全日本民医連は、「命は平等」をかかげ戦争政策に断固反対し、命と人権、平和と民主主義を守るため、ひきつづき憲法改悪反対、医療改悪反対、イラク戦争 反対などのとりくみを多くの国民と共同してすすめるものである。

以上 

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