民医連事業所のある風景 神奈川 訪問看護ステーションさがみ ヘルパーステーションさがみ
連携を大切に、利用者や家族に寄り添う
訪問看護ステーションさがみ・ヘルパーステーションさがみのある相模原市は神奈川県の北部にあり、人口72.5万人の政令指定都市です。市域の三分の二が山間部という豊かな自然と、買い物、文化施設、大学などの都市機能を同時に持ち合わせているまちです。行政区は緑区、中央区、南区の3区で構成されています。当ステーションは南区にあり、小田急相模原駅の独立行政法人相模原病院近くの住宅街にあります。
2022年から新事業所に
1999年3月に訪問看護ステーションを開設し、その後、2000年4月に居宅介護支援事業所を、さらに02年1月にヘルパーステーションさがみを併設しました。立地場所は、同法人のさがみ生協病院からは2㎞以上離れた場所にあります。なぜ、離れた場所に訪問看護の事務所を構えたのかというと、さがみ生協病院は主となる診療科が眼科で訪問診療もありませんでした。訪問看護のニーズを考えると国立相模原病院に近い小田急相模原駅近くがよいのではということになり、当時の理事の皆さんの力を借りてこの地に開設しました。
これまで3事業所の連携はもちろんのこと、ほかの医療機関や居宅介護事業所との連携も大切に事業運営してきました。開設から20年以上が経過し、入居している建物も老朽化したため、移転先を探しましたが、なかなかよい物件が見つからず困っていました。そんなときに、利用者で組合員のAさんが新築の一軒家を寄付してくれました。22年3月にこの事務所に移転し快適に使っています。現在のスタッフの人数は訪問看護師8人、ケアマネジャー4人、ヘルパー10人、事務1人となっています(24年1月1日現在)。
利用者や家族の思いに寄り添って
訪問看護では、精神科の利用者が多いという特徴があります。18年5月からは24時間対応を開始し、ターミナルなどの医療依存度の高い利用者も増えてきています。また、若いスタッフが入ってきてくれたことで活気が出てきています。コロナ禍では件数の減少がみられたものの、日祭日も含めできるだけ利用者の希望に添えるよう活動し、また、事業所まわりなどの営業活動なども行い、少しずつ訪問件数、回数を増やしてきています。全国的な動きではありますが、ケアマネジャー・ヘルパー部門はスタッフの高齢化と深刻な人手不足、なり手不足のため職員確保が今後の事業展開のカギを握っています。なるべく、組合員や知り合いなどの紹介や内部での養成、育成で職員の確保をめざしたいと思います。小規模事業所ではありますが、今後も3事業(訪問看護・ケアマネジャー・ヘルパー)の連携をさらに強めながら利用者や家族の思いに寄り添えるようがんばっていきたいと思います。
(訪問看護ステーションさがみ 所長 杉本季子)
(ヘルパーステーションさがみ 所長 齋藤理恵)